(エミール=アルドリーノ:監督・1992年・アメリカ)
シリーズとして有名だし、
全部をとおしてはみてないまでも
だいたいの筋はしってる気がしていた。
でも、ほんとうはどんな内容なのだろう。
このごろゴスペルに興味がでていたので、
まあこの作品もおさえておくかと、
いまさらながらだけど かりてみた。
クラブ歌手のデロリアが、殺人現場を目撃したために、
修道院のシスターになって身をかくすはめになる。
ここまでは『セーラー服と機関銃』とおなじ、
異質な素材のくみあわせであり、
とくにめずらしいはなしではない。
修道院でのくらしを窮屈がって、
デロリアがいちいちおおげさにさわぐので、
すんなり映画に気もちがむかない。
でも、彼女が聖歌隊にくわわってからは、
ものがたりがいきいきとうごきだす。
厳格な院長との対立から理解へ、また、
シスターたちにうけいれられる過程は、
よくありがちとはいえ、たのしくまとめている。
『セーラー服と機関銃』とおもわせて、
内容は『フラガール』だった。
ネバダ州一帯をしきるマフィアのボス、
というのがハーベイ=カイテルえんじるヴィンスで、
わたしのすきな役者さんなのに、
うすっぺらな悪役なのが気のどくだった。
彼の手下である2人のチンピラは、
デロリアをしまつするようにいわれても
シスターには手をだせない、としりごみしたり、
デロリアといっしょに神へいのったりがおかしい。
修道院の司教が安倍首相に にているのを発見した。
にている、といっても、もちろん顔つきだけで、
デロリアの歌に理解をしめす 進歩的な人格者なところは、
さいわい、というべきだろう、安倍首相とはぜんぜんちがう。
このひとがいなかったら、修道院でのデロリアの存在は、
かなりくるしいものがあったはずだけど、
彼の理解により、すべてがうまくながれだす。
なんだかんだで、うまくつくられた作品であり、
続編もまたみたくなった。
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