シロアリ駆除は、床下の湿気をとりのぞき、
シロアリ用の薬をまく、というのがおもな方法になっているようだ。
10年以上まえに、湿気をとりのぞくための機械をいれているけど、
6台のうち、まともにうごいているのは1台だけになっていたらしい。
あたらしく、空気のながれをつくる機械を2台、
外に空気をおくりだす機械を2台いれることになった。
1台6万円するので、機械代と薬剤散布で50万円ほどかかる。
それだけでもずっしりおもい金額なのに、
仕事をはじめられてからすぐ、あと2台いれたほうがいい、といわれる。
こうやって、ずるずるとお金がとんでいくのはいやだけど、
そのほうがいい、といわれると、おまかせするしかない。
その追加分で16万円、合計64万円だ。
SDカードの容量じゃないのだから、64万円なんて、
かるがるしくいわれてもこまる。
それにしても、換気と薬剤がおもな対策というのは、
もっともらしいけど、おかしくもある。
シロアリ駆除用の薬がない時代、
たとえば室町時代や江戸時代には、
シロアリがでたらどう対応していたのだろう。
床下の換気なんて、高床式の家にすれば
すぐに解決できるような気がする。
じめじめした日本のような気候の土地に、
湿気がぬけないような床をつくるからいけないのだ。
もうひとつは、シロアリと共存できないか、ということ。
ガンやウイルスを からだの敵としてにくむのではなく、
このごろは共生がとなえられるようになっている。
シロアリもまた、敵ではなく、おなじ地球にすむ「環境」として、
おたがいにあいての領域をおかさないくらしができないものか。
絶滅させるのに64万円もはらうより、
共存するためのほうにお金をつかいたい。
シロアリ駆除では、業者さんが床下にもぐる必要があり、
わたしが本をおいている部屋のかたづけをもとめられた。
その部屋には、全面に1枚のウッドカーペットがしいてあるため、
ぜんぶの本棚をうごかさないと、タタミがはぐれないからだ。
わたしの本棚の大部分は、ブロックと板でコの字にくんである。
本棚の一部をいじると、全体をくみかえなければならないので、
ものすごくたいへんな作業だ。
とてもじゃないけど、そんな移動はやってられないので、
部屋の半分のかたづけだけで勘弁してもらう。
ホームセンターでかった本棚が4つあり、
それをうごかせば、なんとかウッドカーペットをめくれそうだ。
本をうごかしていると、ひっこしのたいへんさが想像できた。
これまでになんどかひっこしをしたことがあるけど、
そのときはまだ本と家具がすくなかった。
たった4つの本棚をうごかすだけでも、
その前後のだんどりをかんがえると、精神的にかなり負担だった。
大量の本を段ボールにつめ、移動し、
また本棚にもどすなんて、もうやりたくない。
シロアリがこようが、地震にあおうが、
もうこの家にすみつづけるしかないとおもった。
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