作者の趙南桂さんが来日して作家の川上未映子さんと対談したとき、「日本では夫を主人と呼ぶ」と聞き、絶句していました。
というはなしが紹介されている。
女性が配偶者のことを「主人」とよぶのは、
絶句するのがただしい反応だとわたしもおもう。
犬がかいぬしのことを「主人」というのはありだろうか。
たとえ犬でも、わたしは「主人」とはいってほしくない。
うちの同居人、でいいし、
ネコはきっと人間のことを「主人」などとはおもっておらず、
「わたしの家にいるひと」ぐらいの意識なのではないか。
なんで人間の女性があいてを
「主人」なんていってしまうのだろう。
記事には、年代によるよびかたのちがいがのっている。
「親しい人の前で」女性が配偶者をどうよぶか、について、
20代では67%が「旦那」、「主人」は17.5%であり、
これが60代になると、よびかたは逆転し、
49.6%が「主人」というのだからすさまじい。
本来の意味で「主人」といっているわけではないのだろうけど、
それでもあいてのことを「主人」とよぶ心理がわたしにはわからない。
わからない、といえば、「旦那」だってそうとうひどい。
「主人」に「旦那」。なぜこんなよび方がひろまっているのだろう。
わたしは、「妻」がいちばん適切なよびかたとおもいつつ、
じっさいには「配偶者」といっている。
「わたしの配偶者は・・・」というつかい方だ。
「妻」というのがはずかしい心理がはたらいているようにおもう。
記事によると、配偶者のことを、そのままストレートに
「配偶者」とよぶひとは、アンケートにのっていなかった。
職場の同僚に、妻のことをきっぱり「嫁」とよぶひと(44歳)がいて、
よばれる側はどうおもっているのか いつも気になっている。
いかにも自分の「家」にむかいいれた、
という意識がはたらいているようで、
ひとむかしまえの家制度をかんじてしまう。
気のよわいわたしにはとてもいえないよび方だ。
わたしが配偶者を直接よびかけるときは、
相手の名前に「さん」をつけている。
配偶者がわたしより2つ年上だから、というだけでなく、
名前をよびすてにするのは、わたしの美意識にあわない。
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