お店の食材うりばに、おおきなハチがたくさんとんでいた。
これだけハチがいたら、商売にならないのでは、
とおもうぐらいの数がとびまわっている。
ハチは、食料品をねらっているのではなく、 ちかくにおいてある、
プラスチック容器にむらがっているのだった。
その容器には、砂糖水がはいっている。
お店のひとの説明では、食材にハチがたかるとたいへんだから、
かわりに砂糖水でハチが満足するようにしているらしい。
ハチを殺虫剤でころしたり、 おっぱらったりするのではなく、
砂糖水で我慢してもらうおうという発想がすばらしい。
共存とは、こういう姿勢をいうのだろう。
ひるがえって、日本では、アリを退治する方法として、
なんらかの毒物にアリがこのむ蜜を配合した薬がよくつかわれている。
その粒をアリが巣にもってかえると、仲間たちもその粒をたべ、
やがて巣のなかのアリが全滅するしくみらしい。
タイの砂糖水にくらべると、悪魔のようなひどい薬だ。
アリに殺虫剤を直接かけるのもひどいけど、
巣にもってかえらせて、全滅をねらうなんてどうかしている。
残酷だとおもわず、便利だと とらえるひとがおおいのもさみしい。
シロアリをみかけると、すぐに業者にきてもらうわたしなので、
あまりひとのことはいえないけど、
このアリ退治の薬は発想からしてひどい。
すべからく、タイの砂糖水みたいに対応したいけど、
そもそも、すこしぐらいアリが部屋にはいったからといって
おおさわぎするほうがどうかしているのだ。
蚊取線香が鉄砲とすれば、
アリ退治の薬は核兵器くらい危険でいまわしい。
動物への虐待が罪になるのなら、
アリの巣をまるごと全滅だってじゅうぶんに虐待だ。
戦争をしてるのではないのだから、
もっとおだやかな方法でアリとつきあえないものか。
スポンサードリンク