ラジオマンジャックの年こしスペシャルが、
大晦日の夕方4時から朝の1時まで放送される。
きょねんは、NHKラジオの番組紹介みたいな時間帯があり、
ほとんどラジオマンジャックと関係がなくて退屈した。
ことしはいつもの番組を、そのままながくしたような内容で、
いいかんじにゆるさと雑多さをたのしめる。
時東ぁみさんは、ひとの名前をよむときに、
さらっといいまちがえ、それをぜんぜんわるびれずに
「あ、まちがえた」と訂正してつづけ、それぐらいでは、
まわりはもはやなにもつっこまないからすごい。
奇妙礼太郎さんの「赤いスイートピー 」がすばらしかった。
奇妙さんは曲をかんぜんに自分の解釈でうたい、
歌詞がこころにひびいてくる。
だれがどうきいても「赤いスイートピー」だけど、
松田聖子さんのものとは まったくちがう曲にきこえる。
夜11時からは、「村上RADIO年越しスペシャル」。
「村上RADIO」はもうこれで20回をむかえるという。
今回は、村上さんとしては はじめての生放送で、
ゲストに山中伸弥さんと山極寿一さんがまねかれた。
山中さんとのおしゃべりは、とうぜんというか、
しぜんに新型コロナウイルスになる。
村上さんは「コロナくるな!」という標語をつくったそうで、
だけど ぜんぜんん役にたたなかったとわらっている。
この日、いちにちの感染者が4500人と最多を記録し、
もうほんとにたいへんな状況になっている。
山中さんでもさきがまったくよめないといい、
でもなんねんもこのままでは経済がたいへんだから、
なんとかワクチンでおさえないと、とはなされる。
村上さんは、こういうときにはつよいメッセージが必要なのに、
日本には、言葉でうったえられる政治家がみあたらないという。
自分の言葉をもたない政治家は、
コードのひけないエリック=クラプトン、というのがおかしかった。
村上さんは、40年ちかく毎年フルマラソンをはしっているそうだ。
ことし(きのうの放送では)はコロナのために
すべてのレースが中止になったので、
10人ほどの仲間とフルマラソンをはしったという。
村上さんの ランナーとしてのピークは43歳のときで、
それ以来、すこしずつタイムがおちていくのに
それでもマラソンをはしりつづけるのは なにをおもってのことか。
山極さんは、このまえまで学術会議の長をつとめておられ
6人の会員を政府がこばんだ「事件」をもちだされた。
そこらへんのやりかたは チンパンジー社会をおもわせるそうで、
民主主義はいい政治形態なのだから、
もっとゴリラをみならって、といわれる。
おふたりのゲストとのおしゃべりで、
ふだんはあまり政治についてふれない村上さんが、
かんじていることを めずらしく さらっとはなす。
30代の女性からのメールが紹介された。
「愛はきえても親切はのこる」という村上さんの言葉を胸に、
夫への料理に、じゃがいもの青いところをいれずにおさえた、という。
愛がきえても、親切がのこればいいのかもしれない。
大晦日の夜、ネコをだいてストーブにあたり、
「村上RADIO」をのんびりときく。
おかげでしあわせな年こしができた。
村上さんもわたしも、ことしは年男だ。
いい年になりますように。
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