2021年01月31日

初心者はさけたほうがよさそうな「乙女の祈り」

「弾き語りフォーユー」(NHK-FM)をきいていたら、
「乙女の祈り」がリクエストされた。
初心者にもうまくひけるコツをおしえてください、
という希望に小原孝さんがこたえ、
ていねいな説明をくわえながらピアノをひいてくれた。
楽譜には「つよく」とあっても、ここはやさしくしたほうがいい、
というアドバイスをなんども口にされた。
かんたんそうで、むつかしい曲なのだ。

たまたまだけど、わたしはこのごろ「乙女の祈り」をきく日がおおい。
ねるまえに本をひらき、お酒といっしょにたのしむのが日課で。
よっぱらって、もう本の内容があたまにはいらなくなると、
ベッドへ移動してレコードを、というながれだ。
そのときにかけるのが いまは「乙女の祈り」になっている
(ターンテーブルにおきっぱなし)。
酒のよいが「乙女の祈り」のきよらかさをもとめるのかもしれない。
わたしもできればピアノで「乙女の祈り」をひきたいけど、
いい歳のオヤジが懸命にこの曲を練習する姿は気もちわるい。
こころをこめてキーをおせばおすほど まわりはドンびきしそうだ。
「乙女の祈り」は初心者むけの曲とおもわれているけど、
じっさいは、かなりの技術をもったひとでないと、
ひかないほうが無難な曲ではないかとおもう。
水着でいえば、黒のワンピースか。
よほどのスタイルでないと黒の水着はきこなせない。
小原さんクラスのうでまえをもってして、
はじめてひとまえでひいてもサマになる。
初心者が、たどたどしくひいて、なんとかなるような曲ではない。

酒によったときのレコードは、
これまでオーティス=レディングの「ドック・オブ・ベイ」だった。
でも、あまりにも酒と相性がよさそうな曲であり、
ワンパターンというか、ミーハーがすぎるのでは、とおもいはじめた。
家にあるレコードは30枚ほどしかなく、
「ゴーストバスターズ」やアレサ=フランクリンもためしてみたけど、
ねるまえの曲としては いまひとつだった。
よっぱらっているからといって、なんでもいいわけではない。
そんななかでのこったのが「乙女の祈り」だ。
お酒のおともとしては悪趣味におもえるけど、
あまりにも異質なくみあわせなのが、
あんがいなかよくやっていける理由かもしれない。

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posted by カルピス at 21:19 | Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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