いかにも唐突な発表におもえるけど、
丸山知事は、今月の10日にも、定例会見で
「開催してもらっては困る。資格がない」とのべている。
資格、というのは、
医療にアクセスできず自宅で死亡した都民が複数人いることを挙げて、(五輪は)全世界からアスリートや大会関係者が集まる。一番対応能力の水準が低いところにそうしたリスクの高いイベントを実施する資格があるのか
という意味での資格のことだ。
「現状の対応のまま東京五輪を開くことに反対する立場を示した。」
のだから、状況がかわれば はなしはまたべつ、なのだろう。
加えて、東京都など大都市の年末年始の感染拡大が県内の飲食業や宿泊業にも打撃を与えているとして「オリンピックを開いてもう一度同じことをされたらかなわない」と話した。(引用はすべて朝日新聞島根版・2月12日より)。
人口も経済もちいさな島根県がえらそうなことをいうのは
政府や東京都にすればおもしろくないだろう。
そして、こんどは聖火リレーの中止を検討中、だ。
東京都の小池知事が、いやがらせの皮肉をいいそうなのに、
こんなふうに強気の発言ができるのはたのもしい。
きょねんの3月、全国一斉に学校が休校となったなか、
島根県は独自の判断により、授業をつづけたのも
自分でかんがえるちからのある知事として、
丸山知事にいい印象をもった。
わたしは東京五輪に反対しており、
丸山知事のこうした発言をこのましくおもう。
いちど五輪をひらくときまれば、
国立競技場の建設であきらかになったように、
責任が不明なまま、計画だけがひとりあるきして、
ズルズルとお金がかかる大会になってしまった。
新型コロナウイルの感染で余裕がないなか、
どうかんがえても無理な状況なのに、
なにがなんでも、ちからづくで実施しようとする
IOCと日本政府のやり方がすきではない。
ありえない判断をしようとしているのに、
どんな形になっても、とにかくひらくことに意味があると、
ゴリおしするすがたがまともではない。
まともではないのに、ひらきなおって、
「できる」といいつづけるのもどうかしている。
五輪ありきの関係者より、
丸山知事の発言のほうがよほどまともだ。
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