住宅地をとおりかかると、白黒のネコをみかけた。
「ニャンコさん!」と声をかけると、
シッポをたかくあげ、こっちにちかづいてくる。
からだをすりよせてきて、あそんでほしそうだ。
わたしがなでると、もっともっととせがむ。
そのうち道路にからだをすりつけ、
おなかをまるだしにしてあまえてくる。
いたりつくせりだ。はじめてであったネコに、
これだけ「おもてなし」されると胸があつくなってくる。
しばらくなでてから「じゃあね」とわたしがあるきだすと、
「え、もうおしまい?」みたいに、
こっちをみたまま道路のまんなかでねころんでいる。
あぶないよ、と声をかけても、その姿勢をくずさない。
きっと、近所の家でかわれているネコなのだろう。
みぢかい時間に最大限のサービスで接待してくれた。
わたしはネコをみかけたら、
できるだけ声をかけるようにしているけど、
これほどの反応をみせてくれるネコはめずらしい。
梅雨のはれまだったので、ネコも気分がよかったのかもしれない。

わたしがおむかえにいく利用者の家では、
・ごはんをあげるけど、ノラネコ・・・3匹
・家のなかでかわれてるけど、外でもあそぶネコ・・・1匹
・トイプードル・・・1匹
がなかよく くらしている。
ネコと犬がいっしょになってお皿に顔をつっこみ、
キャットフードをたべるのがふつうにみかけられる。

おたがいが、あたりまえの存在として相手をうけいれている。
岩合さんの「猫歩き」をみると、かいネコでも外で自由にあそび、
人間にたいしてもおどおどした態度はとらない。
家のなかと、そとでの顔が おなじというのを、
外国ではあたりまえにみられるようだ。
利用者の家は、ちょうどそんなかんじで、
ネコと犬がとても自然にくらしている。
「ポツンと一軒家」とまではいかなくても、
ご近所とはなれたところに家があるので、
安心して外であそばせられる環境になっている。
すべての動物が、しあわせにくらせますように。
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