きょうの新聞には、小林亜星さんの死がつたえられている。
根岸さんは85歳で、亜星さんは88歳。
日本人男性の平均寿命は81.4歳なので、
どちらもそれよりながいきされている。
わたしの母は89歳で、まだすぐにはいきそうにない。
日本人女性の平均寿命は87.4歳というので、
平均をようやくすこしうわまわったところだ。
最近なくなったおふたりが、母より年下だったのは、
日本人の平均寿命の男女差を、
そのままあわらしているだけかもしれない。
とはいえ、有名人や科学者は、健康についても
豊富な情報をもっているようなイメージがある。
亜星さんのような芸能人は、その手の話題が
いくらでも耳にはいってきそうだし、
根岸さんのように、ノーベル賞をうけた科学者なら、
科学的な知識で健康を維持されているようにおもってしまう。
母よりも年下の有名人がなくなると、
お金と情報を豊富にもっているひとたちより、
なぜ母のほうがながいきなのかと不思議におもう。
母の健康法は、ヨーグルトやヤクルトをのむくらいで、
とくにサプリメントをとっているわけではないし、
運動だって、むかしやっていたヨガを、
うんとかんたんにして、畳にねっころがるくらいだ。
ながくはあるけなくなり、200メートルはなれた
スーパーマーケットへ、発泡スチロールやアルミ缶の資源ゴミを
もっていくのがやっとな状態になっている。
7年まえに大腸ガンの手術をしたけど、
順調に回復し、いまではなんでもたべられる。
とくに夕ごはんは、わたしと配偶者とおなじ料理を、
量はすこしへらすとはいえ、ぜんぶたべている。
このごろは、老人が栄養失調にならないよう、
たんぱく質をたくさんとるようにいわれるけど、
母くらいたくさん肉や魚をたべている老人はそういないとおもう。
母がノーベル賞受賞者や、伝説的な作曲家よりもながいきなのは、
なんでもよくたべることと関係ありそうだ。
中年のころの母は、こまかなことも気にするような
いっしょにいてたのしい人物ではなかったけど、
60歳くらいから、きゅうにまるい性格になった。
いまは、どんなひとにもやさしいし、
なにごとにも感謝して生きている。
そんなこころのもち方が、ながいきについても
いいほうに影響しているのかもしれない。
ながいきするかどうかは、いくつもの要因がからみあい、
有名であることとながいきは、あまり関係がなさそうだ。
では、どんなひとがながいきしているのか、
そして、どんなことをすればながいきにつながるのか。
もうひとつ、ながいきをしたひとは、
自分の一生を、しあわせだったとおもえるかどうかもしりたい。
母にきけばよさそうだけど、おそろしくて、うっかりきけない。
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