実践報告会と講演会がひらかれた。
さくねんは、新型コロナウイルスの影響で中止となり、
2年ぶりの報告会となる。3つの事業所が
活動をつうじてかんじたことを発表する。
そのあとは、岡山県ではばひろい活動を展開する「ぬか」のようすを
代表の中野さんがおはなし してくださる。
http://nuca.jp/
コロナの感染がひろがっているなかなので、
Zoomによる講演会となった。
わたしは、なんねんかまえに、「ぬか」を見学している。
そのときも、ものすごく自由な活動におどろいたものだ。
その後も中野さんたちは、おもしろそうな企画をいくつもたちあげ、
ますます活発にうごいておられた。
そのひとつとして「なんでそんなんプロジェクト」がある。
意味がよくわからないことにたいし、
なんでそんなんやるの?と、いちいちつっこんでいく。
よくわからないものを排除するのではなく、
かといって、むりしてわかろうとするのではなく、
わからないままにたのしむプロジェクトだ。
「なんでそんなんやるの?」といいたくなることは、
現場にたくさんおちている。
芸術なのか、表現なのか、よくわからない。
たいせつなのは、それをおもしろいと気づくかどうかで、
職員には、おもしろさを発見する目がもとめられる。
そして、日々の発見・気づきを記録し、蓄積していくこと。
量があつまると、おもしろさがうまれる。
「なんでそんなんプロジェクト」には、
「なんでそんなん大賞」も用意されている。
世界じゅうのひとが、だれでも参加できる賞で、
国籍も年齢もとわない。
フランスの「アンデパンダン展」とよくにた精神だという。
中野さんのおはなしをきいていると、
「ぬか」のとりくみは、わたしがすきなwebサイト、
デイリーポータルZとよくにているのに気づく。
ふつうなら、意味がないときりすてられるような企画に、
おとなたちが正面からむきあっておもしろがる。
わたしたちの事業所は、すこしまじめすぎるのでは、とおもえてきた。
クッキーの仕事をしていると、どうしても衛生に気をつけたり、
生産数を確保したり、販売につとめたりと、
職員がでしゃばる場面がおおくなる。
わたしたちの事業所は、「なんでそんなんプロジェクト」を
たちあげるやわらかな精神があるだろうか。
「ぬか」は障害があるかどうかを あまり意識していない。
障害はあとづけされたもので、
そのひとの特質と関係ないかもしれない。
ひとりひとりの発言や行為じたいに
すぐれた資質がかくされているのであり、
障害があるから特殊だというのは おもいこみでしかない。
中野さんは、「ピンチはピンク」とかかれたTシャツをきておられた。
「ピンチはチャンス」なら だれにでもいえるけど、
「ピンチはピンク」はすごい。
このわけのわからなさを、おもしろがるところが「ぬか」なのだ。
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