銭湯にくわしいふたりのゲストをまねいて、
銭湯の魅力をききだしていた。
ゲストのひとり、銭湯活動家の湊三次郎さんは、
わかいころから銭湯がすきで、
全国のしぶい銭湯をたずねまわっている。
大学では、ブラジル文化のゼミにいながら
静岡県の銭湯について卒論をかいたそうだ。
きみは銭湯のことをつきつめたほうがいいから、
とことんやりなさい、と先生がみとめてくれたという。
でも、自分で銭湯を経営するようになると、
毎日の掃除や設備のトラブルなど、
つづけるのがどれだけたいへんか すぐにわかったという。
客はすくないし、評判はわるいし、
客からおこられるし、知識・経験はないし。
家にかえる時間もなく、はじめの1年はロビーでねとまりしている。
つらくてほんとうにやめたくなったけど、
1年たたないうちにやめるのはかっこわるいし、と
意地をはっていると、1年くらいたつと、
たいへんだったことがすこしずつ改善されるようになり、
そうなると、これだったらもうすこしやれそうかも、とおもいだし、
そんなかんじがいままでつづいているそうだ。
いくらすきなことを仕事にえらんだからといって、
いいことばかりがあるはずはなく、
赤裸々につらいこともかたる 湊さんの熱意がすてきだ。
たいへんでも、廃業する銭湯をなんとかくいとめたいという、
銭湯への湊さんの愛が、ことばのはしばしからこぼれおちる。
たいへんだけど、すきだからしょうがない、という、
ほんものの銭湯活動家、湊さんに拍手をおくりたい。
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