すこしまえに『ミステリーしか読みません』
(イアン=ファーガソン)という本をよんだ。
とてもよくできたミステリーだったけど、
かきたいのはその内容ではなく、
ことしのわたしの読書傾向をよくあらわしているから
ひきあいにだしたくなった。
ことしよんだ本は52冊で、そのうち30冊がミステリーだ。
そしてその全部が海外ミステリーとなった。
北欧やイギリスの、重厚なミステリーをよむと、
日本の小説ではものたりなくなってくる。
心理描写がよわく、よみごたえがない。
新聞の書評にのっていた何冊かの日本の小説をよんだけど、
書評がすすめるほどには、おもしろくかかれていなかった。
とはいえ、海外ものならどれもいいわけではもちろんない。
レイフ=GW=ペーションベッグストレーム警部シリーズは、
数冊まではおもしろくよめたものの、
だんだんと 警部のとんでもなさがハナについてきた。
ジル=ペイトン=ウォルシュのイモージェン=クワイシリーズも、
はじめの2冊にくれべ、3冊目の『貧乏カレッジの困った遺産』は
だいぶおちるので、もうこれからは手をださない(かもしれない)。
いまいちばんすきなシリーズはエリー=グリフィスの
ハービンダー=カー刑事ものとなる。
アマゾンのレビューをみると賛否がわかれており
(否のほうがおおい)、このシリーズのおもしろさは、
かなりのミステリーずきでないと理解されないだろう。
いわば、「読者をえらぶ」ミステリーであり、
いたるところにちりばれまれた わたしむきのわらいに
なんどもほくそえむ読書となる。
つぎの作品がたのしみでならない。
ことしの10冊をえらんでみると、
・『窓辺の愛書家』エリー=グリフィス・創元推理文庫
・『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈・新潮社
・『カラハリが呼んでいる』マーク=オーエンズ・ディーリア=オーエンズ・ハヤカワノンフィクション文庫
・『ザリガニの鳴くところ』ディーリア=オーエンズ・ハヤカワ文庫
・『償いの雪が降る』アレン=エスケンス・創元推理文庫
・『黄昏に眠る秋』ヨハン=テオリン・ハヤカワ文庫
・『クリスマスに少女は還る』キャロルオコンネル・創元推理文庫
・『悪魔が唾棄する街』アラン=パークス・ハヤカワ文庫
・『つまらない住宅地のすべての家』津村記久子・双葉文庫
・『誘拐犯』シャルロッテ=リンク・創元推理文庫
posted by カルピス at 21:48
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