2017年11月17日

回覧板をまわす近所のおじさんに仮装してのボジョレー配達

ゆうべは お得意さま宅へ、ボジョレー=ヌーボーをとどける。
職員ふたりがペアをくみ、10コースにわかれて市内をまわるのだけど、
なんねんもまえから、仮装しての配達がお約束になってしまった。
はじめは100均でかったサンタさんの服をきる程度だったのが、
だんだんとエスカレートして、
いまではまるでハロウィンみたいだ。

わたしは、デイリーポータルZの
「地味な仮装」というコンセプトに共感しており、
ふつうなら仮装しないであろう、
たとえばスタバの定員とか、交通誘導のひとを参考に、
きょねんはクロネコヤマトの配達員に「仮装」して、
それなりの評価をえた。

それから一年。
ことしはなにをしようかと、
ずっと頭にひっかかったまますごしていた。
で、最終的にきめたのが、
「回覧板をまわしている近所のおじさん」だ。
回覧の内容は、近所にボジョレーの配達をよそおった
家出ヤンキー少女が出没し、おしうりの被害がでているので、
みかけたときは、ご注意ください、にする。
わたしがおうちのひとに説明していると、
そこへヤンキー本人があらわれて おしうりをはじめる・・・、
というストーリーだ。
わたしは、普段着でいいし、
ペアをくんだ女性職員も、ヤンキーの仮装はやりたかったようで、
高1のむすめさんから制服をかり、シナイをかついで
迫力あるヤンキーを演出してくれた。

玄関のチャイムをならし、
「回覧板で〜す」と声をかけると、
「そこへおいといてください」と、
しごくもっともな返答をされるおうちがあった。
みたことのないヤンキーに、
冗談としりつつ、こわがってくれたひとがいた。
ボジョレーを1万円でかってくれ、
でないと家にかえれないとすごむのだから、
プレゼントをとどけにきた、というよりも、
子どもをなかす ナマハゲみたいだ。
さいごにたずねたお宅では、
ひとりさみしくすごしていたところに
わたしたちがやってきたので、大歓迎をうけた。
砂漠でたすけをまつところにあわれた 救助隊みたいだ。
おしゃべりをしたくて たまらなかったそうで、
おしうりをしようと、ボジョレーに1万円をふっかけても
「かいます かいます」と よろこんでくれる。
むこうのほうがはるかに役者がうえだった。

事業所にもどると、まだ仮装のままの職員が記念撮影をしていた。
男性職員の女装は定番ともいえ、
かわいい女子高生がいて、おもわず写真をとった。
かくれていたチャームポイントがひきだされ、
みんなが おもいがけないかわいさをみとめていた。
芸能界にくらいわたしは、なにに仮装しているのか
わからないペアもあったけど、
職員たちは、ボジョレー配達の仮装をたのしんでいるようだ。
普段着でのぞんだのはわたしだけで、
みんなの熱意になんだか水をさしている。
来年は変化球にたよらず、本格的な仮装をして、
究極の地味おじさんになりきろうとおもった。
171116ボジョレー配達.jpg

posted by カルピス at 09:54 | Comment(0) | 介護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月06日

地域デビューをはたしつつあるのかも

わたしがすんでいる地区の、
障害をもった子どもたちと、その家族をささえる会に参加した。
今夜は、月例会と懇親会をかねたもよおしで、
毎回おなじネタという手品や、一発芸みたいなのが披露された。
10年にわたり、今夜のような会や、バス旅行にクリスマス会など、
たのしいもよおしを定期的につづけてこられたという。
わたしは介護職についているといっても、
福祉・介護に情熱をもやしている人間ではなく、
アウエー感いっぱいで会場にむかったけど、
さいわい、肩のこらない気らくな会で、
おもいがけずたのしい時間をすごせた。

公民館・交番のおまわりさん・社協の職員・養護学校の先生
・地区のサポーター、そしてもちろん
障害をもった子どもたちとその家族。
今夜の会は、いろんなひとをまきこむのに成功している。
関係者ばかりあつまっていては、支援はひろがらない。
この会は、とてもうまくいっているめずらしい例ではないか。
中心となって会をささえておられる方が
よほどしっかりされているのだろう。

このごろ「ムチャぶり」ということばをよく耳にする。
なんだか得意そうに いうひとがおおいものだから、
わたしはつかわないようにしているけど、
今夜の会で司会をされた方は、
まさしくムチャぶりとしかいいようのないすすめ方だった。
お客さんとしてすごすのをゆるしてくれない。
どんどんマイクをむけていき、当事者側にひっぱりこむ。
それでいていやなかんじはしないのだから、人徳というしかない。
年代でいうと、上は初老の方から、下は幼稚園児まで、
いろんな歳のひとがあつまって、なごやかな雰囲気をつくっている。
やらなければならないから、という使命感ではなく、
たのしいからつづけているのが みていてよくわかるすてきな会だった。

地区の役員として バス旅行や運動会、
そして今夜のような会に参加するようになり、
わたしはだんだんと地域デビューをはたしつつあるようだ。
地域にくらすものとして、職場や家とはちがう居場所になるだろうか。
まえは、こうした会を苦手としていたし、やりたくもなかったので、
参加するなんておもってもなかったけど、
歳をとるにつれ、地域でのくらしを無視できなくなってきた。
今夜の会みたいに、気のおけない雰囲気だと
地域活動の初心者としてはありがたい。
参加したひとのおおくがほほえんでいる すてきな会だった。

posted by カルピス at 23:18 | Comment(0) | 介護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月15日

職場の事業所がひらいた実践報告会

わたしの職場である介護事業所が、
関係者をまねいて実践報告会をひらいた。
5人の職員が、それぞれ自分のとりくみを発表している。
保護者や養護学校の先生、また、ほかの事業所からなど、
60名の方が参加される。

外部のひとたちにきいてもらう報告会は、
これがはじめての機会だ。
開所してから15年になるので、
これまでひらかなかったのが不思議といえるだろう。
発表になれないせいか、ひとり20分の発表がながくかんじられたけど、
職員たちの熱意がつたわってきて、好感をもつ。
介護職員のなれのはてとなったわたしは、
その仕事愛に感心するしかない。

「医療的ケアの必要な利用者をむかえての実践」の発表では、
気管切開や胃ろうをしている方のうけいれが報告されている。
重度障害の方が、ブルーベリーがりや海水浴、
それに、ゆかたをきて花火大会におでかけされているようすが
じっさいに写真で紹介されると、説得力がある。
医療的ケアが必要な方は、
養護学校を卒業すると、いく場がなくなって、
ずっと家ですごさなければならないケースがおおい。
そんな方たちにとって、今夜のような報告は、
つよい関心をあつめるにちがいない。
医療設備のととのった、おおきな施設でないと
利用できないとおもっていたのが、
身ぢかにあるちいさな事業所が実践しているのだから、
もっとこうしたとりくみがひろがってほしい。

今夜くばられた資料に、事業をはじめてからのうつりかわりが
表にまとめられていた。
2003年の4月、6名の正職員と4人のパート職員ではじまったのが、
15年後の2017年には、正職員24人・パート職員16人にもふえている。
わたしは、事業所のたちあげにかかわり、8年間つとめたものの、
もういいや、という気になって、いちど事業所をはなれている。
5年後に、頭をかきながら、またもどってきたわけで、
いまは、職場にわるい影響をあたえないよう 気をつけながら、
わかい職員たちにすべてをまかせ、
いわれるがまま、しゅくしゅくとはたらくだけの存在だ。
今夜の報告会にも、完全にお客さんとして顔をだした。
いまさらわたしがいえた義理ではないけど、
いい職員集団がそだちつつあり、こころづよくおもった。

posted by カルピス at 23:13 | Comment(0) | 介護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月12日

180度 発想をかえてみる

ピピがまた 枕のうえでおしっこをした。
これで4どめとなる。
さいわい、枕をトイレシートでくるんでから
枕カバーをかけておいたので、
枕につめてあるビーズまで おしっこはとどかなかった。
4回もつづくと、これはもう あきらかに
ピピは枕のうえでおしっこをするのがすきなのだ。

こうなったら、枕をまもるというこれまでの対応から、
180度 発想をかえ、おしっこは 枕の上でするものと、
あたらしいとりきめをピピにしめしたらどうだろうか。
どこでおしっこをするかわからないと、
いたるところにトイレシートをしかなくてはならない。
トイレとしての枕でおしっこをしてくれたら、
全体としては、おしっこ被害がなくなる。
厳重にトイレシートでくるめば、
枕のなかまでよごれたりしない。
ピピには気もちよく枕の上でおしっこをしてもらおう。
われながら神対応におもえ、自分で感心してしまった。

きょうのできごとで、もうひとつさえていたのは、
仕事が一段落したときのプチ終礼をやめたこと。
わたしがはたらいている事業所には、
刺激にとても敏感なひとがいて、
めずらしい自動車がとおったり、
いつもはいないひとがきゅうにたずねてくると、
その刺激にすぐさま反応し、ワーッとおおさわぎになってしまう。
しずかに、とかイスにすわりましょう、なんていってもだめだ。
刺激に反応する障害特性なのだから、
刺激をできるだけ とりのぞくしかない。
しかし、当然ながら 日常生活には
刺激となる不意なできごとにみちているわけで、
気もちの波をなくすのは そうかんたんではない。

クッキーづくりが一段落し、
これから配達やらかいものにでかけるというまえに、
ささやかな終礼をして、その日の活動をふりかえるのが、
クッキー班のおやくそくになっている。
どうも、そうやって終礼をすることじたいが、
おおさわぎにつながっているのに気づいた。
仕事が一段落したときなので、あそびたい気もちもあるのだろう。
そんなときに わざわざ終礼なんかをはじめると、
その会がひきがねになって さわぎたい気もちに火をつけてしまう。
終礼でのわるふざけをくりかえしてきた習慣から、
終礼が、おふざけの合図になってしまった。
それなら、終礼じたいをやめてしまったほうが、
感情の波をおおきくしないですごせる。

いろいろ工夫して、なにかのシステムをあらたにつくるのではなく、
すべてやめてしまうという ひき算の発想が気にいっている。
あれこれつけくわえるよりも、
あんがいこの対応はあたっているのではないか。
ピピのトイレとして枕を位置づけること。
終礼をとりやめて刺激をすくなくすること。
われながら、さえてるいちにちだった。

posted by カルピス at 21:44 | Comment(0) | 介護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月09日

自由につかえるお金でなにをするか

朝のおむかえにでかけるまえ 事務所によると、
理事長から相談をもちかけられた。
みこんでいたよりも おおくのうりあげがあり、
このままいくと、年度末にお金がのこりそうだという。
赤字よりもちろんいいわけだけど、
あんまりたくさんのこると、税金をおさめなければならない。
健全な事業所として、税金をおさめるのは当然の義務ながら、
国がこれだけいいかげんなのをしると、
できるだけ税金をはらわずにすませたくなる。
これまで お金に余裕があった年は、ボーナスをふやしたり、
年度末手あてとして職員に還元され、
おもいがけない臨時収入として よろこんだものだ。
理事長からの相談は、お金をあまりのこさないよう、
なにかいいつかい道はないだろうか、というもので、
職員への手あてや旅行などを候補にあげられた。
わたしのふところにはいるわけではないけど、
すきにつかっていいといわれると、
具体的な企画をとっさにおもいつかない。

わたしにこんな相談がもちかけられたのは、
いまの事業所をはじめたときに、
4人が10万円ずつだしあってたちあげた、という経緯があるからだ。
そんな事業所が、パートをふくめると
いまでは30人がはたらくほどに発展し、
適切なサービスを提供するげんきな事業所として
まわりからもみとめられている。
その後わたしは無責任になげだしてしまったけど、
理事長はずっと代表として、
利用者と職員のことをかんがえつづけてきた。

おむかえの運転ちゅうに、ずっとお金のつかい道をかんがえる。
東日本大震災の被災地をたずねるとか、
おもいきって外国旅行にでかけるとか、
事業所の本をつくるなど、
いくつかのアイデアがうかんできた。
でも、だんだん頭のなかでかたまってきたのは、
理事長がおもしろいとおもったことに つかってほしい、というものだ。

つかい道のきまってないお金が、おもいがけずのこりそうなのは、
15年間、ずっと自分や家族を二の次にして、
事業所のことをかんがえてきた理事長に、
神さまがごほうびをくれようとしているにちがいない。
これまでおおきな問題もなく事業が展開してきたけど、
これからはいろんなうごきがありそうだし、
理事長だってこのさき歳をとれば、
いつまでもわかいころとおなじようには からだがうごかない。
これからの15年は、これまでの15年と、
まったくちがう姿をえがくにちがいない。
ひとくぎりついたいまだから、
自由になるお金を、理事長がやりたかったことにつかってほしい。
理事長がいいとおもうのなら、
やる気のある団体に寄付をしてもいいし、
職員の旅行につかってもいい。
15年間がんばってよかったとおもえる
たのしいつかい道をえらんでほしい。

わたしのかんがえを理事長につたえる。
どんな方向性でのぞむかは、理事長が判断をくだすだろう。
わたしとしては、自由につかえるお金を
突然プレゼントされた気になり、それだけで興奮してしまった。
自由にお金をつかってもいい、といわれると、
あんがいなにもできないものだ。
ずっと節約と貧乏のはざまで生きてきたわたしが、
ひとときでも大金もちになり、
おもってもみなかったいい夢をみさせてもらった。
理事長は、このさき どんなお金のつかい道をえらぶだろう。

posted by カルピス at 21:39 | Comment(0) | 介護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする