2020年06月03日

2011年サッカー女子W杯決勝、日本対アメリカの感動をふたたび

NHK-BSで、2011年のサッカー女子W杯、
日本対アメリカの決勝戦をやっていた。
延長後半、宮間のあげたコーナーキックに、
澤が伝家の宝刀いあいぎり!をきめたあの試合だ。
前半・後半・延長とPKの3回にわけて、夕ごはんのときにみる。
結果がわかっていても、ハラハラしながらたのしめた。

なんどもみたような気がしていたけど、
あらためてはじめから決勝戦みてみると、
おぼえているのは澤のキックだけで、
あとは記憶がほとんどあてにならない。
日本は得意のパスサッカーでゲームを支配したはずなのに、
じっさいはよくパスをつないでいたのはアメリカのほうで、
日本はたてにいそぎすぎて、ことごとくボールをうばわれていた。
コントロールミスがおおく、せっかくボールをもっても、
すぐに相手にプレゼントしてしまう。
アメリカのぶあついせめは圧倒的で、
日本はあいてのミスや、クロスバーになんどもたすけられていた。
試合の結果をしっていながら、わたしはなんども悲鳴をあげた。
よくこの試合にかてたものだ。
ただ、後半にはいり、宮間のシュートで同点においついてからは、
日本があと一歩というところまで攻勢にでていた。
アメリカは足がとまり、日本のパスまわしについていけない。
あそこで逆転にまでもっていけていたら・・・。

延長戦まえの円陣で、日本の選手たちは笑顔をみせていた。
佐々木監督も、リラックスしたムードを演出している。
おやじギャグがでていたというウワサだ。
かちまけをこえた地点に選手たちはたどりついていた。
延長前半がはじまると、はやく勝負をきめたいアメリカは、
どんどんまえにでてきてゴールにせまる。
前半終了間際にワムバックがヘディングをきめると、
アメリカは勝利を確信したようによろこんでいた。
しかし後半12分、冒頭にかいたとおり、
澤のいあいぎりで日本は同点においつく。
ありえないシュートがゴールにつきささり、
サッカーの神様の存在をしんじたくなった。
その直後、日本は熊谷がレッドカードをうけて退場となる。
全体にアメリカよりの笛がふかれていた。
そのあとのフリーキックをなんとかしのぎ、
2-2のままPK戦へとうつる。

PK戦では海堀がさえていた。
1本目を足ではじきとばしたあと、
2本目は相手のミス、3本目はまた海堀みずからがとめている。
かっこよかったのは日本の1人目をつとめた宮間で、
相手のキーパー(ソロ)がうごくのをまって、
ゆるいボールを反対側にころがして技ありの得点。
日本は4人目の熊谷がきめて初優勝がきまる。

あの試合にでていた選手たちは、いまどうしているだろう。
澤の引退ははなばなしかったけど、あとの選手たちは?
宮間はどうしたんだ。
あんなに冷静なプレーで日本をひっぱっていたのに。
阪口は?わたしは彼女のファンだった。
熊谷は、いまもフランスのリオンでプレーし、
日本代表の主将をととめている。
この試合を再放送するにあたり、
鮫島と熊谷のふたりがネットで参加していた。
日本代表の監督は高倉氏へとかわり、
日本はながい低迷期にあえいでいる。
どのチームとやってもパッとしない試合となり、
いまの日本代表は、残念ながらおそろしくよわい。

posted by カルピス at 21:48 | Comment(0) | 女子サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月26日

女子サッカー、ラピノー選手に拍手をおくりたい

サッカー女子代表のキャプテンとして、
アメリカを優勝にみちびいたラピノー選手が、
「(W杯で)優勝しても、ホワイトハウスにはいかない」、
と発言して話題になった。
これを受けてドナルド・トランプ大統領は「まず優勝すべきだ」とSNSで反応、「ラピノーvs大統領」の舌戦となった。そして見事に優勝した後にも、やはりラピノーは「ホワイトハウスには行かない」と宣言した。

「”大統領にも屈しない”米女子代表ラピノー」(西部謙司)
https://news.nicovideo.jp/watch/nw5637774
西部さんは、ラピノー選手がニューヨークでおこなった
街宣スピーチも紹介している。
「チームにはピンクの髪の人がいる、紫もいる。タトゥー、ドレッドロック、白人、黒人、ストレートもゲイも!」
「もっと愛しましょう、憎むことは少なく。私たちはより良い世界を作る義務がある」

W杯で得点をあげたとき、ラピノー選手は優雅にポーズをとり、
それがまた とてもきまっていた。
彼女はキャプテンとして アメリカの優勝に貢献したうえに、
みずからも得点王と最優秀選手にかがやいている。
トランプ大統領に、正面から異議もうしたてをするのも、
ラピノー選手のいき方が、トランプ大統領的な発想と
まったく あいいれないからだ。

朝日新聞は、「もの言うアスリート 日本では」として、
彼女の発言をとりあげていた。
政治とスポーツは、きりはなせる はずがないのに、
日本のスポーツ選手は、政治的な発言をひかえるひとがほとんどだ。
日本社会は、選手が政治的なメッセージを口にするのをこのまない。
モスクワオリンピックを、日本政府が参加しないときめたとき、
ないてうったえるしか、選手たちは意思表示ができなかった。
W杯に優勝するまえからホワイトハウスへいかないといい、
優勝しても やっぱりいかない。
凱旋パレードのスピーチで、
「私たちはより良い世界を作る義務がある」とはなす。
日本からラピノーのような選手がでてくるのは、
どれくらいさきのはなしだろう。

posted by カルピス at 21:21 | Comment(0) | 女子サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月08日

サッカー女子W杯決勝 2-0でアメリカがオランダをやぶり2連覇をはたす

サッカー女子W杯決勝
アメリカ対オランダ 2-0でアメリカの2連覇

決勝トーナメントで日本にかったオランダが、
まさか決勝まですすむとはおもわなかった。
決勝でのオランダの印象は、日本戦とあまりかわらない。
フィジカルはつよいけど、ゴールまえのプレーで精度がひくく、
せめていても あまりこわさをかんじない。
アメリカをあいてに、よくまもり、
なんどもカウンターをしかけながらも、
シュートまでのかたちがつくれない。

実況のアナウンサーが、
アメリカは、これまでのすべての試合で、
前半の12分までに得点をあげていると、データーを紹介する。
それだけはげしいいきおいでアメリカはゲームにはいり、
試合を自分たちのペースにもちこんでいる。
決勝でのオランダは、そのアメリカの猛攻をよくしのいだ。
なんども決定的な場面をつくられながら、
さいごのところではゴールをわらせない。
とくにゴールキーパーがおおあたりで、
いくつものファインセーブにより、チームをすくっている。

後半15分にモーガンがPKをえて、ラピノがおちついてきめる。
その9分後に、ラベルがドリブルできりこみ2点目をあげ、
ゲームのながれをアメリカにひきよせた。
オランダも、必死に得点をうばいにでるが、
気温30℃というコンディションにつかれがたまり、
なかなか自分たちでボールをつなげない。
アメリカがうまくまもりきって、2連覇をはたした。
あぶなげない試合はこびで、
さすがとおもわせる圧倒的なつよさだ。

前半がおわったところで、
決勝トーナメントのゴールシーンがながれた。
日本が優勝した8年まえの大会よりも、
格段にボールのスピードがあがっている。
男子なみ、とはさすがにいえないけど、
日本人にはなかなかうてない強烈なシュートを何本もみた。
フィジカルでの差はいかんともしがたいから、
日本はパスサッカーにみがきをかけてきたわけだけど、
今大会をみていると、日本の停滞と、
ヨーロッパ勢の進歩がつよく印象にのこる。
日本の女子サッカーのたてなおしは
そうかんたんではなさそうだ。

posted by カルピス at 22:22 | Comment(0) | 女子サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月27日

女子W杯、日本のベスト16は、実力にふさわしい結果だった

女子W杯決勝トーナメント、日本対オランダをみる。
さほどテクニックがあるとはおもえないオランダなのに、
日本は相手のサッカーにつきあってしまい、
なかなかパスをつなげない。
それでも だんだんとオランダのやり方になれてきて、
前半のうちに1-1においつき、なおもせめつづける。
結果からいえば、点をとれるときに、
しっかりとれなかったのがいたかった。
あとになって そのツケがまわってくる。
後半終了間際に、熊谷がハンドをとられ、
PKをきめられてかちこちをゆるす。
アディショナルタイムをうまくしのがれ
そのまま1-2で試合をおえた。
ゴールキーパーの山下は、なんどもファインセーブをみせていたし、
クロスバーにきらわれるシュートがあったりと、
もうすこしで点がはいりそうなのに、
ながれをいかしきれない。
熊谷のハンドにしても、微妙な判定だったし、
内容からいえば、日本のほうがまさっていた。
まけた気がしないのに、日本はベスト16どまりとなり、
決勝トーナメントの1回戦ですがたをけす結果におわる。

ただ、この試合だけをみれば、日本はかてたかもしれないけど、
大会ぜんたいでとらえると、いまの実力におうじた結果だった。
よかったのはグループリーグのスコットランド戦ぐらいで、
あとの試合は、決定力不足がそのまま結果にひびいた。
つよかったのは、イングランドだけで、
あとのチームはそれほどこわさをかんじなかったのに、
点をとれなければ 試合にはかてない。

女子W杯・コパアメリカ・トゥーロン国際大会と、
おおきな大会がいくつもひらかれた6月。
わかい世代が着実にそだっているのが実感でき、
これからの活躍がたのしみとなる。
女子の代表は、これが自分たちの実力だとすなおにうけいれ、
その現状認識から これからのスタイルをつくりあげてほしい。
いまのままでは、どことやっても
にたような結果しか あげられそうにない。

posted by カルピス at 20:58 | Comment(0) | 女子サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月15日

女子W杯 日本対スコットランド 2-1で日本

女子W杯グループリーグD組
日本対スコットランド 2-1で日本

2011年の女子W杯ドイツ大会で、
日本が優勝したのはすでに8年まえとなった。
アメリカとの決勝戦で、宮間のコーナーキックを、
居合ぬきのように澤がきめたな場面は、
おもいだすたびに、いまでも胸があつくなる。
今大会に、宮間・澤の姿はなく、川澄もえらばれなかった。
阪口もケガでグループリーグにはまにあいそうにない。
優勝を経験しているメンバーでは、
熊谷がチームキャプテンをつとめるようになり、
鮫島も左のサイドバックとして健在だ。

グループリーグ 1試合目のアルゼンチン戦で、
まさかのスコアレスドローにおわった日本は、
この試合にどうしてもかたなければならなくなった。
日本は試合開始から、積極的にプレスをかけていき、
選手間の連携もよく、ゴールにせまっていく。
長谷川にかわり、スタメンとしておくりだされた岩渕が、
前半23分に、みごとなシュートをきめる。
ずっと得点をあげられなかった日本は、
これで気もちがらくになる。
そのあとも、菅沢がたおされてのPKで、
菅沢がみずからおちついてきめる。2点目。

このまま日本のペースですすむかとおもえたけど、
後半にはいると、スコットランドはべつのチームになった。
とくに20分をこえてからは、日本はずっとおしこまれていた。
サイドからくずしてきて、ぶあつい攻撃で日本のゴールにせまる。
日本は、なんどかゴールまでボールをはこべたものの、
シュートへの意識がひくく、もたついているあいだに
チャンスをつぶされてしまう。
試合終了まぎわ、パスみすから日本は相手にボールをわたしてしまい、
そのままシュートをきめられた。
相手の時間帯になったとき、バタバタしてしまうのは、
わかい選手が中心になった いまのチームの 弱点かもしれない。

つぎは、日本よりランクがうえの、イングランド戦がまっている。
気もちでまけないよう、そして点をいれられてもあわてずに、
日本らしい全力でのプレーを期待したい。

posted by カルピス at 22:02 | Comment(0) | 女子サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする