給食用の牛乳があまっているそうだ。
朝日新聞の土曜日版beに牛乳を消費するよびかけがのっていた。
こまったときはおたがいさまなので、
できるだけ牛乳をつかうのに異存はないけど、
そもそも学校給食に牛乳を提供するのがおかしいと
まえからわたしはおもっている。
パンには牛乳でいいけど、ごはんのときの牛乳には無理がある。
記事には「牛乳有害・危険説への反論」も紹介されている。
Q 牛乳は米飯給食に合わない?
A 個人的な好みやイメージの問題。牛乳なしでは栄養量達成が難しく、献立が固定化しやすい
なんて無理やりな回答だろう。
「個人的な好みやイメージの問題」とはなんのことか。
個人的な好みやイメージの問題だからこそ、
牛乳にかたよった学校給食が問題になっている。
お米でも牛乳がのめる、というひともいるだろうけど、
お米に牛乳はぜんぜんだめ、というひともまたいるはずだ。
牛乳でもOKというひとの意見ばかりきいて、
牛乳はいやだというひとに牛乳を提供しつづけるのはおかしくないか。
また、「牛乳なしでは栄養量達成が難しく」もへんだ。
栄養の専門家が献立をたてるのだから、
牛乳にかわる食品をもってくればいい。
毎日かわらず献立を牛乳にしておいて、
牛乳がなければ「献立が固定化しやすい」も意味がわからない。
映画の「レオン」みたいに、牛乳がだいすきなおとなもいるけど、
マチルダみたいに苦手な子どもだってちゃんといる。
『レオン』では、 レオンがマチルダに牛乳をすすめ、
マチルダは「いらない」という。
レオンは「ノーディスカッション」といって とりあわない。
映画としてはおもしろいけど、
子どもの側からすれば、とんでもないおやじだ。
読売新聞によると(2015年7月1日)、新潟県三条市が
学校給食から牛乳をはずしたと紹介している。
妥当で健全な判断だ。
カルシウムのために、小魚やヨーグルトをとりいれているそうで、
そこでも献立の固定化が問題になるそうだ。
とはいえ、牛乳ばかりを提供するよりも、献立が多様化する。
新潟県三条市教育委員会は30日、計30の市立小中学校全校の給食で牛乳を提供しないことを決めた。
米飯と牛乳は合わないと判断したためで9月から実施する。一方、カルシウム不足を補うメニューが作りにくいなどとして、給食時間以外に牛乳を提供する方針も決めた。
2008年から完全米飯給食を実施している同市は昨年12月〜今年3月、試験的に献立から牛乳を外した。市教委は期間中の栄養充足率などを検証し、牛乳がなくても栄養面で問題がないと判断した。しかし、牛乳の代用としてカルシウムの多い小魚やヨーグルトなどを給食に使うことで献立が固定化する傾向があったという。
beの記事では、牛乳を大量消費するために、
フライパンで牛乳を煮つめてつくる「蘇(そ)」をとりあげている。
20分ほどで、500ccの牛乳からひとかたまりの
カッテージチーズみたいなのができている。
でも、日常的につくるのはめんどくさそうだ。
牛乳をたくさんつかいたいのなら、ミルクティーをおすすめしたい。
日本では ミルクティーを注文しても、
コーヒー用のフレッシュをだす店がほとんどで、
これではおいしいミルクティーをたのしめない。
ちゃんとたっぷりの牛乳をだすお店がふえたら
日本にもミルクティーの文化が根づくのではないか。