2020年05月15日

『本の雑誌 6月号』が無事出版された

『本の雑誌 6月号』を本屋さんでかう。
先月号をかったとき、日常をとどけてくれてありがとう、
みたいなことをかいた。
http://parupisupipi.seesaa.net/article/474640881.html?1589545714
あれから一ヶ月がたち、状況があまりかわらないなか、
こうしてあたらしく6月号をとどけてくれた
本の雑誌社に感謝する。
一見すると、いつもの『本の雑誌』だけど、
営業の杉江さんのブログをよむと、
職員が交代でひとりずつ会社にいくような体制をとっている。
http://www.webdoku.jp/column/sugie/2020/04/18/175315.html
家での仕事がほとんどでも、ちゃんと本ができるのにおどろく。

家ですごす時間がおおくなったとき、
本のうれゆきはどううごくのだろう。
本がみなおされるきっかけになればいいけど。
コロナまえと、コロナ後では、小説の描写がとうぜんちがってくる。
登場人物はマスクをつけているだろうし、
おたがいにはなれてしゃべるのがエチケットだ。
感染が心配なので、ことばのやりとりは慎重になるはずで、
身元のしっかりしたひとよりも、陰性のおすみつき、
あるいは耐性ができているひとがもてるかもしれない。
小説がかわるのだから、映画もまた影響をうける。
挨拶のとき、握手やハグはなしだし、
よろこびをあらわすときも、うっかりだきしめたりしない。
いまの小説や映画と、ずいぶんちがうものになりそうだ。

『本の雑誌』は連載ものがおおく、
いつもの企画がいつもの場所にのっていると
かわらない日常をたしかめられて安心する。
たのしみにしている宮田珠己さんの「私がロト7に当たるまで」は、
いつまでもあたらないので連載がまだつづいている。
旅行作家なのに、外へでられない宮田さんはたいへんそうだ。
この先もし大恐慌に突入すれば、潰れる銀行も出てくるし、最悪の場合預金封鎖みたいなことが起こるかもしれないというから、尋常ではない。そうなったらいくらロト7で10億円せしめたところで、それが一切引出せなくなったり、一瞬にして1000万円になってしまったりする可能性がある。

マスクが品ぎれしたとき、さきをみこして
たくさんかっておけばよかった、と後悔したけど、
これから状況がどうかわるかを予測して、
必要なものを準備するなんてわたしにはむりだ。
心配してもきりがないとあきらめている。
食料がなくなれば、配偶者の実家へいって野菜をつくる。
そんな生活もまた たのしそうだ。

posted by カルピス at 21:21 | Comment(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月18日

日常をとどけてくれた『本の雑誌』に感謝する

『本の雑誌 5月号』をいつもの本屋さんでかう。
いつもの本屋さんで、いつもの『本の雑誌』をかうしあわせ。
いつもとおなじように、充実した紙面をとどけてくれた
「本の雑誌社」スタッフに感謝する。
毎月14日をすぎると『本の雑誌』をかい、
いつもの曜日にいつもの番組をきいたりみたり。
あたりまえの日常がどれだけありがたいか。
ただ、「本の雑誌社」営業の杉江さんのブログをよむと、
http://www.webdoku.jp/column/sugie/2020/04/18/175315.html
状況はそうとうきびしそうだ。

毎週土曜日の「ラジオマンジャック」(NHK-FM)は、
先週から再放送になっている。
4月4日の放送をおえるとき、
「どうかみなさん、お元気でいてください」
ということばで赤坂さんはしめくくった。
その日は無事に放送できたけど、
次回の番組がどうかわるかは わからない。
赤坂さんの、その危機感が現実になった。
ひとがあつまって番組をつくるのが、
ラジオでさえむつかしくなっている。

『本の雑誌 5月号』の特集は、「薄い文庫を狙え!」。
いまはぶあつい本のたのもしさがすきだけど、
中高生のころは、よみやすそうなうすい本をさがしていた。
ただ、うすい本がほんとによみやすいかというと、
あんがいむつかしくて とちゅうでなげだしたりする。
うすくて印象的なのは、なんといってもカミュの『異邦人』だ。
年譜をいれても146ページしかない。
それでいて、よみごたえがあり、
ほかの小説のなかにとりあげられたりするから、
ねらうべき「薄い文庫」としておすすめしたい。

最近よんだうすい文庫としては
『その雪と血を』(ジョー=ネスボ・207ページ)、
http://parupisupipi.seesaa.net/article/473561831.html
『わが母なるロージー』(ピエール=ルメートル・220ページ)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/473733826.html
がおもしろかった。
村上春樹さんの本でいうと、
もっている文庫でいちばんうすいのが
『ランゲルハンス島の午後』で110ページ。
わたしがすきな短編集
『蛍・納屋を焼く・その他の短編』が189ページで、
デビュー作の『風の歌を聴け』は155ページ。

本棚をさがしてみると、うすい文庫がいくつもある。
『変身』(カフカ)は92ページしかない。
ほかにも『脂肪の塊・テリエ館』(モーパッサン・128ページ)
がみつかった。
「薄い文庫」は、たしかにおもしろいきりくちだ。

posted by カルピス at 17:56 | Comment(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月19日

『本の雑誌 1月号』のベスト10と、わたしの10冊

『本の雑誌 1月号』に、ことしのベスト10が発表されている。
このベスト10との相性が、わたしはあまりよくなく、
参考にするのは海外ミステリー、しかも文庫本だけになっている。
ミステリーは、国内・海外がいっしょにあつかわれており、
ことしは3位に『ひとり旅立つ少年よ』、
4位に『彼女のかけら』がはいっている。
『ひとり旅立つ少年よ』は、
12歳の少年が主人公のロードノベルでおもしろそうだ。
しかも訳したのが田口俊樹さんなので信用できる。
『彼女のかけら』は
カリン・スローターの力をまざまざと見せつける驚異の傑作

とすすめてあるので、よんでみたくなる。

「わたしの10冊」をあげてみる。
ことしよんだ、という意味のわたしの10冊であり
出版されたのはどれも何年かまえの本だ。
ジャンルがバラバラなので、順位はつけられない。

『居るのはつらいよ』(東畑開人・医学書院)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/468871566.html
『サピエンス全史(上)』(ユヴァル=ハラリ・河出書房新社)
『行商人に憧れてロバとモロッコを1000km歩いた男の冒険』
http://parupisupipi.seesaa.net/article/463693725.html
 (春間豪太郎・KKベストセラーズ)
『月の満ち欠け』(佐藤正午・岩波文庫的)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/471867712.html
『ケイトが恐れるすべて』(ピーター=スワンソン・創元推理文庫)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/470268898.html
『燃えるアッシュ・ロード』(サウスオール・偕成社文庫)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/468115027.html
『誰がために鐘をならす』(山本幸久・角川文庫)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/465434761.html
『ギリギリ』(原田ひ香・角川文庫)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/465057334.html
『辺境メシ』(高野秀行・文藝春秋)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/469017298.html
『野の医者は笑う(心の治療とは何か?)』
 (東畑開人・誠信書房)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/469635052.html

posted by カルピス at 21:51 | Comment(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月14日

12月のおたのしみ、『おすすめ文庫王国』を手にいれる

まいとし12月のおたのしみ、
『おすすめ文庫王国』を手にいれる。
いまさらだけど、『おすすめ文庫王国』は、
2019年に出版された文庫本を対象とし、
ジャンルごとのベスト10が特集されている。
単行本はたかくてなかなかかえないので、
すぐれた文庫本をおしえてくれる
『おすすめ文庫王国』はありがたいガイドブックだ。

1位にえらばれた『戦場のアリス』をかおうとすると、
本屋さんにおいてなかった。
この本屋では、出版元の「ハーバーbooks」を
あつかっていないのかもしれない。
かわりにえらんだ4位の『その雪と血を』(ハヤカワリ文庫)は、
わずか207ページしかないのに税ぬき800円もする。
ほかのジャンルはとくにあつさをもとめないけど、
ミステリーは、ながい小説のほうが、
どっぷりとその世界にひたれてたのしい。
207ページでは、よむまえからものたりない。

わたしが関心をもつのは、
現代文学・海外ミステリー・ノンフィクションのジャンルだけで、
時代小説とSF、国内ミステリーにはまったく手をださない。
恋愛小説は、担当者がうまく紹介してあれば、
かうときがあるくらいだ。
海外ミステリー1位の『休日はコーヒーショップで謎解きを』も
本屋さんにおいてなかった。
本がうれないといわれるけど、なければかえない。
不本意ながら アマゾンに注文することになってしまう。
2位の『アイル・ビー・ゴーン』はダフィ警部シリーズの2作目で、
これまでの2冊がおもしろかったのでもとめる。
4位の『わが母なるロージー』は、
『その女アレックス』のピエール=ルメートルによるもので、
カミーユ警部シリーズの番外編とある。たのしみだ。

『おすすめ文庫王国』全体では、
たくさんの本の名前があがっているのに、
わたしがよんだ本は1冊もなかった。
だからガイドブックとしてたすかるともいえるけど、
わずかな時間ながら まいにち本をよんでいるのに、
1冊もかすらないのは、すこし残念だ。

ジャンル別ベスト10だけでなく、『おすすめ文庫王国』の名物企画、
「文庫Bリーグ」の発表も、まいとしたのしみにしている。
これは、出版社をサッカーのJリーグにたとえて順位をきめるもので、
サッカーずきのわたしに すごくつきささる。
それなりのコメントがどのチームにもつき、
ちゃんとB2リーグへの降格もいいわたされる。
B2リーグでは、参入プレーオフも設定されるなど、
めちゃくちゃこまかいところまで目がいきとどいている。
ベスト10をきめる座談会より、
よほどエネルギーがかけられているのではないか。
もう何年もつづいている企画で、ぜんぶよめば、
出版社のこの一年を総括できるしくみだ。
ほかにも よませる記事がたくさんあり、
一冊の雑誌として、すみずみまでたのしめるので、
『おすすめ文庫王国』は利用価値がとてもたかい。

posted by カルピス at 22:06 | Comment(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月18日

「なんもしない人」におどろく宮田珠己さん

『本の雑誌』の7月号と8月号で、
宮田珠己さんが「なんもしない人」をとりあげている。
「レンタルなんもしない人」は、なにもしないけど、
そばにいるだけはできます、というかわったサービスだ。
http://parupisupipi.seesaa.net/article/465502789.html
『レンタルなんもしない人』というサービスを始めます。1人で入りにくい店、ゲームの人数あわせ、花見の場所とりなど、ただ1人分の人間の存在だけが必要なシーンでご利用ください。 国分寺駅からの交通費と飲食代だけ(かかれば)もらいます。ごく簡単なうけこたえ以外なんもできかねます。

「レンタルなんもしない人」が、なにもしないで生きていることに
宮田さんはおどろきながら、うやらましくもおもっている。
本もとりよせて、奥付をみると、発売5日で増刷しているからだ。
ひとは、はたらかなくてもよかったのかと、
宮田さんは「肩の荷が降りた」という。
「なんもしない人」は、はたらかないから、
お金がはいらないかとおもえば、
本の出版というかたちでお金をえている。
でもそれは、たまたま本がうれた結果であり、
はじめから本をうってお金をかせごうと
なんもしないサービスをはじめたわけではない。

ひとは、なんもしないで、生きていくことが可能だろうか。
そして、ただひとのそばについていることが、
そんなにも もとめられる「サービス」なのだろうか。
それをいま「なんもしない人」は実験している。
お金に背をむけ、目にみえる損得ではうごかない。
ふつうだったら、生活をなりたたせる最低限の収入を、
どうやってえるのか、いろいろ工夫するところだけど、
「なんもしない人」はそういったかんがえ方はしない。
それでどうやってくらしていけるのか、ほんとうに不思議だけど、
「なんもしない人」にとって、そんなことはどうでもいいのだろう。
まったくあたらしいタイプの人間で、
問題意識がふつうにひととかけはなれている。
なにかあたらしいうごきは、
こういうひとからはじまるのかもしれない。

生きるためには なにかをして
はたらかなければならないと、
わたしたちはおもいこまされているけど、
そうではなかったとしたら すばらしいはなしだ。
「なんもしない人」のように
経済のしくみからかんぜんにはなれたところにたつと、
ちがった景色がみえてくるのだろうか。
いまはまだ実験のさいちゅうで、こたえをだす段階ではないそうだ。
「なんもしない人」が、どんな結論にたどりつくかをしりたい。

posted by カルピス at 22:24 | Comment(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする