2016年03月15日

丸なげがすき

田んぼにものおき小屋があれば便利だ、とおもいつつ
なかなかとりかかれない。
いまは、足踏脱穀機やイノシシよけの電気柵が、
書庫としてつかっている部屋においてある。
部屋がごちゃごちゃしておちつかないし、
これでは書庫としての機能をはたさない。
脱穀機だけでなく、クワや長ぐつ、
草刈機などをおく場所が田んぼにあれば
ずいぶんすっきりするだろう。
冬をこし、やがて春になり、
もうすぐことしの米つくりがはじまってしまう。
本格的にうごきだすまえの段階で、
なんとか小屋づくりをおえておきたい。

ホームセンターで材料をかってくれば、
小屋をつくるのは そんなに手間はかからない。
ただ、最初のいっぽをきりだせないのだ。
なにかいいアイデアがないか、かんがえていたところ
むすこに丸なげするのをおもいついた。
高校の卒業式をおえたむすこは、
進学さきの広島へいく3月すえまで
とくになにをするわけでもなく、家でのんびりすごしている。
さいきん免許をとったばかりなので、
田んぼまでかよえば 運転の練習にもなるだろう。
わたしが車にのらない日は、むすこがつかってもいいから、
そのかわりに小屋をつくる、というのが
わたしがむすこにしめした交換条件だ。

わたしは大工仕事が得意ではなく、
わたしが小屋をつくったところで
どうせたいしたものはできない。
むすこだって きっとうまくはないだろうけど、
それだったら どちらがやってもたいした差はないのだから、
むすこにすべてまかすことにした。
いっしょにホームセンターへいき、
だいたいの材料をえらんで 田んぼまではこぶ。
たりないものがあったら 自分の判断でかうよう むすこにつたえた。

すべてをまかすのは、ひとをそだてるうえで効果的だといわれている。
丸なげではなく、進行状況をチェックしながら
必要におうじて アドバイスをいれたりするのだろうけど、
わたしの場合は まったくの丸なげだ。
でも、あんがいこういう体験が
ほんとうの教育なのでは、なんておもったりもする。
むすこが自発的にいいだしたのではなく、
まきこまれ型の体験というのが ちょっとよわい点だけど、
わたしが楽をして、むすこもすこしたのしめるとしたら
おたがいにいいとりひきではないか。

ものおき小屋づくりの丸なげに味をしめて、
今夜の夕ごはんづくりは むすこにたのんだ。
わたしがある会に出席することになり、
こんな場合、いつもだと夕ごはんを準備してでかけるのだけど、
家でのんびりすごす人間がなにもしないで、
はたらいているわたしが 夕ごはんの心配までするのは、
よくかんがえると まちがっている。
むすこには、カレーライスでいいから
なにかつくるようたのんだ。
カレーだけでなく、サラダやほかの料理があれば なおよい、
といったけど、それはあっさりかわされてしまった。

小屋づくりをきりだしたのが先週で、
きょうまでまだ1回しか作業をしていない。
基礎をおく場所の土をならして
たかさをそろえただけだという。
きょうはいい天気だったのに、田んぼにはいかなかった。
丸なげしてみまもるのも、
あんがい なにもしないためのちからがいる。
できればさいごまでわたしは手をださず、
むすこだけにまかせたい。
むすこが広島へいく今月すえまでに、小屋が完成するだろうか。

なんでもかんでも 丸なげされるのはかなわないと、
むすこがはやく家をでて、自立した人間になってくれたら
わたしはいちばんうれしい。
高校を卒業したら 家はもう自分がのんびりすごす場所ではないと
むすこが自覚するためにも、丸なげできる機会をいかしたい。

posted by カルピス at 22:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | むすこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月09日

むすこに運転のポイントをつたえそこねる

自動車の運転免許をとったむすこが、
練習するために わたしの車をつかわせてくれ、という。
たしかに運転の空白期間はつくらないほうがいいので、
保険を年齢無制限にきりかえて、
きょうからわたしのフィットをつかえるようにした。

運転していると、ほかの車にイライラさせられることがおおく、
むすこにはそうしたドライバーになってほしくない。
ポイントを2つにしぼり、むすこが免許をとったら、
それだけはどうしてもつたえようと ずいぶんまえからきめていた。

ひとつは、右折のときに 車を右によせる、というあたりまえなこと。
道路のまんなかに車をとめ、
うしろにながい列ができていても 平気なドライバーがいかにおおいか。
ウィンカーをだしただけで、道のまんなかにいすわっている車をみると
まわりがみえてない無神経さにうんざりする。

もうひとつが、右折でも左折でも、
道をまがるときは反対方向にふくらまない、というものだ。
トレーラーを運転しているかのように、
ものすごく反対側にふくらんで角をまがる車は、
みていてうつくしくないし、
自転車やバイクであとをついていると とてもあぶない。
ウィンカーをだした反対に車が路線をかえるのだから、
うしろをはしるものとしては 予想外のうごきになる。

むすこにつたえたい運転のマナーは
ほかにもたくさんあるけれど
あんまり口うるさくいうのは
こちらが自己満足するだけで、
あいての耳には たいしてはいらないだろう。
むすこには、せめて このふたつだけでも
気をくばれるドライバーになってほしかった。
いっしょに車をのっているときに
実例をしめして むすこにつたえようとおもった。

むすこの運転する車にしばらくのったあと、
わたしは用事があったので
そこまでむすこにおくってもらい、
3時間後にむかえにこさせる。
運転手つきえらいひとになったみたいで、わるくないかんじだ。
これからしばらくは 重役気分をあじわえるな、
なんておもっていたら、
むかえにきたむすこが「ちょっと事故した」ときりだした。

お店の駐車場からでようとしたときに、
まえからほかの車がはいってきて、
よけようとバックしたら うしろの車にあたったのだという。
はなしをきくかぎり、むすこのほうが100%わるそうだ。
すぐに保険会社に連絡して対応にあたる。

初心者のうちに事故を体験してよかったと
とらえることもできる。
いい線いっているつもりで運転していても、
かんたんにトラブルをまねくと ちいさな事故でおもいしれば、
これからしばらく あんまりむちゃなことはしないのではないか。
免許をとったばかりで 事故をおこしたむすこは
ずいぶんショックだったみたいで、
家にもどるときは わたしに運転をかわってほしいという。
運転についての2点のツボを つたえたかったのに、
いまのむすこには、なにをいっても頭にのこらないだろう。
自信をなくしたままではこまるので、
ようすをみながら なんらかのケアが必要かもしれない。
わたしの初期型フィットは、
重役用の送迎車にふさわしくないほど、バンパーがゆがんでいた。

posted by カルピス at 21:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | むすこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする