2021年08月17日

『藤井聡太論』(谷川浩司)藤井さんのつよさの本質とは

『藤井聡太論』(谷川浩司・講談社α新書)

藤井聡太さんのつよさを、永世名人の谷川さんが分析する。
将棋の本というと、棋譜がいくつもならび、
とりつきにくそうな印象があるけど、
この本は、さいごのほうに、すこしだけ棋譜がでるだけだ。
谷川さんは、データーを駆使して、
藤井さんのつよさにせまろうとする。
たとえば、藤井さんの年間勝率は8割4分で、
それをコンスタントに4年つづけることがいかにすごいかを、
谷川さんはほかの棋士とくらべて説明する。
大山・中原など、有名な棋士が活躍した時代、
羽生世代、そして藤井さんの登場と、
いまにつらなる将棋界のながれを俯瞰できるのは、
第一線の棋士でありつづける谷川さんならではだろう。

藤井さんは、連勝記録や最年少記録などに価値をおいてない。
藤井さんは、自分がつよくなることで、
将棋の真理にせまりたいとねがっており、
だからこそ、かった・まけたに一喜一憂するのではなく、
いい内容の将棋をさそうとする。
自分も棋士である以上、谷川さんだって
ほかの棋士を手ばなしにほめたりはしたくないだろう。
谷川さんがこの本をかいたのは、
藤井さんの将棋観に共感するところがあるからではないか。

糸井重里さんが、「今日のダーリン」のなかで
 
ポルシェがくるのか、ベンツがくるのかってね。
 そしたら、どっちでもなくて‥‥ジェット機だった!

という比喩を紹介している。
つよいのはわかっている。でも、どれだけつよいかは、
ふだん将棋をささないものにはわかりにくい。
「ポルシェでなくジェット機」というのは
圧倒的につよいのだとイメージしやすい。

いまの名人である渡辺明さんは、藤井さんのつよさについて
いままでもタイトル戦で負けたことはありますけど、今回の棋聖戦のような負け方をしたことはありません。自分がまったく気づいていない想定外のことが起きまくっているんです

名人としてのプライドにとらわれず、
藤井さんがどんなにけたはずれのちからをもっているかを
おどろきとともに、客観的にかたっている。

A1の発達は、人間のかんがえがおよばないところまでさきをよみ、
たしかにつよいけど、血のかよってない将棋、
みたいなイメージをわたしはもっていた。
でも、いまの将棋界は、おおくのトップ棋士がA1をとりいれ、
A1の存在なしにはかたれなくなっている。
A1の進化と藤井さんの登場により、将棋界は新たな時代を迎えた

と谷川さんはかんじている。
相手にかつためではなく、将棋の真理にちかづくために、
藤井さんはつよくなろうとする。
結果として、トップ棋士との対戦がおおくなり、
藤井さんは、これからもさらにつよくなっていくだろう。

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2021年08月16日

オリンピックの本質をえぐりだす大北栄人さんの実験

デイリーポータルZにのった
「めちゃめちゃに運動して金属の円盤を首にかけられると嬉しいのか」
(大北栄人)がおもしろかった。
https://dailyportalz.jp/kiji/to-get-a-metal-medal
なんであんなに金、銀、銅、金、銀、銅、と金属種を言ってるのだろうか。もしかしたら運動して首に金属の円盤状のものをかけられる行為にはものすごい良さがあるのだろうか。
だとしたら一度やってみないといけないのではないだろうか。

ためすにあたり、なんの運動でもいいとはいえ、
野球やサッカーではこのみがでてしまうので、
ここではバスケットボールほどのおおきなダルマを
いろいろうごかす運動に大北さんがとりくむ。
時間は1分間。
気温34.8℃でのダルマまわし1分はきつそうだ。
服には日の丸をぬいつけてある。
応援をうけるとちからのはいり方がちがうのだという。
遠くからカメラマンである安藤さんから声が聞こえる。自分がオリンピック選手のようなイメージを抱く。故郷の人も応援しているのだろうなと。
するとこれは個人戦ではなく団体戦であるように思えてくる。自分の体ではなくみんなの体のような気がしてくるのである。
今だるまを持ち上げる力を抜くのは簡単だ、だがそれは個人の考えによるもので許されないだろう。この体は所属している集団のものなのだから。

そして、いよいよごほうびとして、首に金属の円盤をかけてもらう。
なんとなく、銅より銀、銀より金のほうが
ありがたくおもえてくる。でも、この気もちはほんものだろうか。
ためしに、蛍光ピンクの円盤をかけてもらう。
しかし、なんとなく納得いかない。
それではと、1万円札を首にかけてもらう。
「一分で一万円だからすごいよ!」と安藤さんは言う。たしかに総理大臣クラスの時給だろう。だが納得はいかない。お金に換算されている違和感がある
金じゃねえんだ…という思いがある。この競技がなんなのかはわからないのに

ほかにも鍋のふたをためしたあと、
こんどは花を首にかけられた。
花か〜!! これがなんでかはわからないがめちゃくちゃ膝に来た。もう体力が限界に近かったのだろう

花はたしかにうつくしいけど、
花ですまされると、やはり納得できない感情がわいてくる。
そしてつぎは、まるくてたべられるせんべい「雪の宿黒糖みるく味」。
大北さんがだいすきなおかしだけど、圧倒的に納得できない。
でもこれが雪の宿だからだめだと言ってるわけではない。王様しか食べられないキャビアの缶詰めであってもきっと納得いかなかっただろう。食べられるからダメなのだ。実利がともなってはいけないのである。
金属は食べられない無駄なものであり象徴であるからこそいいのだ。

なんだかんだあって、表彰が無事におわり、
大北さんは金メダルを胸にかけて事務所を表敬訪問する。
「かじるんですか!?」と鈴木さんは何も言わないでもわかってくれた。それほどに話題の一件だったのである。
そしてかじっていただいたところ、これが何の競技かもわからないし、真鍮の安い自作の金メダルではあるのにも関わらず、なんとなくげんなりするものがあった。
先程までその価値がどうとか、自分の身体は自分のものではない、みんなのものだとか色々ごたくを並べて葛藤してきたもの。それを知らないおっさんが噛む。ああ、こういうことか、と一瞬で理解をした。

オリンピックとはなにか。まとめてみると、
運動して1位になると金メダルがもらえる。
日の丸を背おうと、団体戦のような気がしてがんばれる。
メダルではなく、お札や花、ましてや おかしでは気もちがなえる。
ここはやはり、ありがたみのある、
比較的ちいさめの金属でできた円盤がのぞましい。
もらった金メダルをしらないおっさんにみせたら、
うっかりかじられてしまうかもしれない。
オリンピックの本質を、ダルマをうごかす運動によって
みごとにえぐりだす 会心の記事にしあがっている。
大北さんと安藤さんのコンビから目がはなせない。

posted by カルピス at 21:55 | Comment(0) | デイリーポータルZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月15日

高野秀行さんの宿泊療養むけリストにそって 新型コロナウイルス感染にそなえる

高野秀行さんの「コロナ感染の歩き方」、
第3回目は「回復した今、振り返って思うこと」。
https://note.com/henkyochannel/n/n096f9892bbfc
わりと感染者のすくない島根県にいると、
東京をはじめとする首都圏の感染状況は、
リアルなおそろしさにみちていそうだ。
でも、高野さんは、自分だけはかかるわけがない、
とおもっていたというから、コロナにたいする意識は
ひとによってずいぶんちがう。

高野さんは、ワクチンを1どうち、2回目をまっている時期に
新型コロナウイルスに感染した。
高野さんは、1どでもワクチンをうっていたからこそ
わりと軽症ですんだのでは、とかんじている。
私は発症から3週間前に妻と一緒にワクチンを1回接種している。これを「ワクチンを打っていたのに感染してしまった」ととらえる人もいるかもしれないが、私個人的には「ワクチンを1回でも打っていたからごく軽症で済んだのではないか」と感じている。
 感染した人たちの話を見聞きするかぎり、(無症状ではなく)ちゃんと発症して高熱と激しい頭痛、咳、下痢に苦しめられながらも、私ほど短期間で症状が収まった例はめったにない。たいていは1週間以上高熱が続くが、私は三日ほどで下がった。

たかい熱に3日くるしんでも「軽症」あつかいなのだから、
「軽症か無症状」と報道されていても、じっさいは
かなりくるしんでいるひとがおおいのではないか。

高野さんは宿泊療養の対象となったわけだけど、
感染に歯どめがかからない いまの東京では
自宅療養にわりふられるかもしれない。
ホテルへひっこすための荷づくりはしなくていいけど、
自宅でやすんでいるあいだ、きゅうな病状の変化がおきても
入院や往診といった治療にはつながりにくいようだ。
家でモンモンと病気への恐怖にふるえるより、
医療機関の目がとどいている宿泊療養のほうが、
まだましなようにおもえる。

高野さんがせっかく「コロナ感染の歩き方」をかいてくれたのだから、
よんだものとしては それなりの準備をしておきたいとおもった。
「宿泊療養持ち物リスト」を参考に、
https://note.com/henkyochannel/n/n2d8dd7490387
100均とドラッグストアへかいものにでかけた。
100均では、お皿・ナイフ・フォーク・さじをもとめる。
ホテルには紙コップしかないそうなので、
プラスチックのコップもかった。
紅茶やコーヒーを、自分のコップでたのしめるだろう。
ドラッグストアでは、体温計とバファリン(80錠)をかった。
せきどめに「ルル」を高野さんはすすめているけど、
わたしはまだ「ルル」をのんだことがなく、
値段もけっこうするので、ま、いいか、ということにした。

西暦2000年をむかえるとき、デジタル製品が暴走をはじめるのでは、と
うわさされたことがある。流通がとまったときのために、
3日分くらいの水・食料を準備したほうがいい、というはなしで、
わたしはスーパーへかいものにはしった。
災害にそなえてのかいものもすきで、
水や袋麺、それにスパゲティなどをかったこともある。
こんかいは、まだ身ぢかにせまったわけではない
新型コロナウイルス感染での 宿泊にむけた準備なので、
あいかわらずあそび感覚のかいものだ。
いろいろかってみると、ピクニックへいくみたいでもあり、
それらがぜんぶそろっている家でのくらしが
いかに快適かも再確認したところだ。
家にいて、すきなものをすきなようにたべ、
本をよみ、音楽をきくいまの生活は、
入院や宿泊療養にくらべたら天国みたいなものだ。
宿泊療養への準備はひとまずととのったけど、
このままなにごともなく家ですごしたい。

posted by カルピス at 21:10 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月14日

「ホームタウン」といえば「スイートホーム・シカゴ」(『ブルース・ブラザース』)

きょうのラジオマンジャックのテーマは「ホームタウン」。
ホームタウンといえばあれだ。
『ブルース・ブラザース』にでてきた「スイートホーム・シカゴ」。
いつかかるのだろうとおもっていたら、
「あみハジジャック」のコーナーでとりあげられた。
『ブルース・ブラザース』のオープニング曲をバックに、
ハジ子ちゃんが作品についてざっと説明してくれる。
出演しているミュージシャンの豪華さとストーリー。
ラストちかく、税務局にお金をもっていくときに
この曲がかかるの、とハジ子ちゃんがいう。
そして、7分52秒のながい曲を、ぜんぶきかせてくれた。
のりのいい曲をきくと、あの場面をおもいだし、
血がさわいでくる。またみたくなった。
1980年だから、もう40年以上まえの作品なんだ。

ハジ子ちゃんの説明によると、映画は2時間13分で上映されたけど、
もともとは2時間28分ものながさだったという。
あんまりながいのでカットされたわけだけど、
DVD版では またもとのながさにもどされて発売されたそうだ。
オリジナルのバージョンがいい、とつい おもいがちだけど、
ハジ子ちゃんはみじかくしたものでじゅうぶんだった、という。
カットして、みじかくなっても筋がつうじるなら、
それで問題ない、というかんがえ方だ。
オリジナルをありがたがるのではなく、
ちぢめても意味がとおればOK、というとらえ方が柔軟でいい。

文章も、3行にまとめる、というやり方や、
9行でまとめる、というのもある。
「9行以内でスパッと言い切れないなら、結局それは伝わらない」
https://cyblog.jp/43216
といわれると、自分がかいている文章をみなおしてしまう。
いっぽうで「5秒のことを200字かけて書く」
という古賀さん流もおもしろい。
お子さんへの布教(アドバイスではなく)として
日記は1日のことをまるまる書こうとせずに5秒のことを200字かけて書くと良い

と古賀さんがはなしたら、むすめさんは
「靴下をはいた状態で玄関に立ち
 サンダルと靴どちらを履こうか悩んだ」
と日記にかいて提出したそうだ。

ものごとのぜんぶをかこうとするのではなく、
かきたいものについて焦点をしぼる。
『ブルース・ブラザース』でいうと、
ストーリーぜんたいを紹介するのではなく、
税務署へむかう場面だけにしぼり、
そのときにつかわれた曲をとりあげる。
ファンとしては、ずるずるとぜんぶはなしたくなるところだけど、
そして、ラストの「監獄ロック」はたしかにすてがたいけど、
そこをあえて「スイートホーム・シカゴ」だけにとどめる。
はじめて『ブルース・ブラザース』にふれるひとだって、
あの曲をきけば、作品のノリが かならずつたわる。

posted by カルピス at 21:40 | Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月13日

お酒の再開がいよいよ秒よみ開始

禁酒は9月4日までときめている。あと20日ほどだ。
ながいといえばながいけど、もうすこしともおもえる。
これまでノンアルコール飲料の手だすけで、
あまり禁欲感なしにつづけられたけど、
いよいよ酒をのみだすときのことをかんがえると、
それはそれでたのしみだ。
すこしはやいけど、きょうは解禁への準備として、
イオンの白ワイン(プダ・680円)と、
ジントニックをつくるときのために炭酸水をかった。
ジンはすでに冷凍庫でひやされているし、
赤ワイン5本、ウィスキー(バランタイン)と
芋焼酎(黒霧島)も出番をまっている。

きょうのデイリーポータルZには、
地主さんによる
「ノンアルコールハイボールで焼酎を割ると美味しい」
https://dailyportalz.jp/kiji/zero-alcoholic-highball-is-the-best
という、ちょっとわけがわかりにくい記事がのった。
地主さんによると、焼酎をハイボールでわると、
とんでもなくまずいのみものになるけど、
ノンアルコールのハイボール(以下、ノンアルハイ)だと、
「恐ろしく美味しい」らしい。
地主さんの発見は、焼酎だけでなく、なんとソフトドリンク
(コーラ・コーヒー・特茶)でも、ノンアルハイは万能だという。
だからといって、コーラをノンアルハイでわろうとはおもわないけど。

酒を再開したときにやってみたいのは、
おなじくデイリーポータルZにのった
「果汁100%ジュースと発泡酒で作る
『なんちゃってクラフトビール』」だ。
https://dailyportalz.jp/kiji/nanchatte-craft-beer
あとは単純に、ジン・トニックとウィスキーのロック。
それに白ワインが夏の夜をたのしくしてくれる。
もうひとつ、低アルコールビールとして
ビアリーをためしたい。0.5%のアルコールって、
どんなよいをもたらしてくれるのか。
先週までめちゃくちゃあつい日がつづいていたのに、
台風9号がきてから不安定な気圧配置となり、
きょうなどは気温が26℃しかなかった。
これではひえたジン・トニックのよさがいきないかもしれない。

なぜお酒をのみはじめるのが9月4日なのかというと、
この日がブロクをかきはじめて10年目にあたるからだ。
たまたまことしの5月下旬から酒をやめており、
再開するのに ちょうどいいきっかけのような気がする。
ブログをかかなくていいとなれば、はやくからお酒をのめるし、
ほかにもいろいろできそうだ(筋トレや外国語の勉強)。
そんなに9月4日をたのしみにするくらいなら、
10年連続にこだわらず、さっさとブログをやめればよさそうだけど、
よくいわれるように、やめるのは決断であり、
継続はただの惰性にすぎない。
つづけるより、やめるほうがむつかしいこともある。
お酒以外では、MacBook Airをかうつもりだ。
3年まえに、いまメインでつかっている
MacBook Air13インチをかっており、
まだもうすこしこのままひっぱれそうだけど、
これもまた10年連続のおめでとうかいものとして
まえから予定にいれていた。
なんだかんだと9月4日をこころまちにしており、
そうなると、なかなか日がすぎていかない。
あと1ヶ月になってからが あんがいながく、
ブログも、とにかくつづければいいでしょ!
みたいな、内容のない記事がおおくなっている。
それもまた、そのときのわたしの心理状態だから、
これでいいのだ、とわりきって、
とにかく、なんとかブログ10年目をむかえたい、
というのが赤裸々なわたしの心境だ。

posted by カルピス at 20:52 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月12日

グループホームをたてるため、解体作業で「ハウルの動く城」みたいになった家

グループホームをひらくにあたり、
これまで事務所や生活介護につかってきた
ごくふつうの民家をこわすことになった。
更地にして、そこに2階建のグループホームをたてる。
ふるい家をぶちこわすなんてかんたんそうだけど、
ふるいだけにアスベストをつかっているかもしれないので、
しんちょうに解体作業をすすめる必要があるそうだ。
すこしずつ、丁寧にこわしていく過程であらわれた家は、
どこかでみたような気がする。『ハウルの動く城』だった。
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わたしたちの家は、トイレがさいごにのこされた。
まえからあったトイレだけではつかいにくいので、
車イスでもうごけるような、ひろいトイレを
あとからたてまししており、
そのトイレの部分だけがそっくりのこった。
「ハウル」でいえば、城のようにおおきな家だった「ハウル」が
しきりなおしのあと、必要最小限の機能だけとなり、
カルシファーとマルクル、それにカカシだけ
(もちろんソフィーも)をのせて旅にでる。
トイレだけになったわたしたちの家は、
まさにこのときの「ハウル」だった。
たいらにならされた土地に、トイレだけがぽつねんとのこっている。
なかなかシュールなながめだったけど、
重機がじきにこわしてダンプにつみこんだ。
2階だてで、テラスもあり、庭には数本の木がはえ、
車を7台とめられた わりとひろい敷地は、
あとにひとやまのガレキだけをのこし、更地となった。
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更地になった土地は、このあと3ヶ月ほどねかせるそうだ。
そのあとグループホームの建築にとりかかり、
グループホームがうごきだすのは来年度となる。
予定では、ことしの9月からはじめられるとおもっていたのに、
なんだかんだと、計画は順調におくれてしまった。
とはいえ、もし9月からグループホームがうごきだしたとしたら、
とても準備がまにあわなかっただろう。
家はたっても、そこではたらくスタッフがぜんぜんたりない。
いまいる職員でやりくりするのが無理なのはあきらかだ。
とまるひと、利用者をサポートするひと、支援計画をたてるひと。
あたらしいひとをまきこんで、たくさんのひとがかかわらないと、
グループホームでの生活がスムーズにながれない。
半年後にひらかれるはずの、あたらしいグループホームは、
この土地で、どんな生活をスタートさせるだろうか。

posted by カルピス at 21:36 | Comment(0) | 介護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月11日

5年まえのエバーノートに どんな記事をとりこんだか

デイリーポータルZをよんでいたら、みゆきさんによる
「10年前にアマゾンで買ったものを覚えているか」がのっていた。
https://dailyportalz.jp/kiji/10nen-mae-amazon-de-katta-mono
わたしがはじめてアマゾンをつかったのは、いつだったかな。
アマゾンの注文履歴をしらべるのはめんどくさいので、
かわりとして、5年間の8月に、エバーノートに
どんなノートをつくったか、をふりかえってみた。
8月11日だけにしぼるのは、検索をつかえばかんたんだけど、
8月11日ぜんご、と、しばりをゆるくすると、
エバーノートの検索機能では、さがすのがむつかしい。
ノートをいろいろなノートブック分類しているひとは、
それぞれのノートブックをのぞいてみなければならない。
ずぼらなわたしは、2016年の11月に分類をやめ、
それ以降つくったノートはすべて「inbox」にほうりこんである。
5年まえまでなら、8月にどんなノートをつくったかが
スクロールしていけば、すぐわかり便利だ(まけおしみ)。
8月にとりこんだ記事の全部を対象にすると、
まとまりがつかないので、
ここはデイリーポータルZの記事だけにしぼってみた。

・2015年
2015年には、デイリーポータルZの編集者である石川さんが、
「おもしろ記事は企画書を書くな」という
林雄司さんのことばを紹介している。
ウェブマスターの林がよく「おもしろ記事は企画書を書くな」と言っております。思いつきの企画なのに、きっちりした資料にするとその過程でちゃんとしてしまったり、逆に「この企画大丈夫かな…」と不安になったりするからです。

・2016年
2016年の8月を代表するのは、
「本を読む姿勢が良すぎると頭がわるそうに見えるのはなぜか」(大北栄人)
https://dailyportalz.jp/kiji/160802197097
いかにもデイリーポータルZらしい記事だ。

・2017年
「数学マニアと行く『素数ハンティングツアー』」(石原たきび)
小川洋子さんの『博士が愛した数式』をよんでから、
素数にしたしみをかんじるようになった。
https://dailyportalz.jp/kiji/170801200304

・2018年
「荒野で旗を持つとかっこよくなる」(興座ひかる)
https://dailyportalz.jp/kiji/180822203752
デイリーポータルZらしいひとつの方向性をしめしている。
ついでながら、アレサ=フランクリンさんがなくなったのは、
この年の8月だ。

・2019年
「別れの手紙ジェネレーター」(林雄司)
https://dailyportalz.jp/kiji/wakareno-tegami-generator
これをつかえば、だれにでもわかれの手紙がかける。

・2020年
「桃は好きですか?」(林雄司)
とりあげた記事は、デイリーポータルZのものではなく、
林雄司さんがかいている個人のブログ「やぎの目」からだ。
吉祥寺の駅ビルの食料品フロア、果物売り場で販売の女性が「桃はお好きですか?」と通り過ぎる人に声をかけていた。
ある男性が「ええ、まあ、はい」と答えたら、では買っていきませんかと勧めていた。
桃が好きであることと、今日買うかどうかは別の話である。
だけど、じゃあどれにする?と話をつなげているのが素晴らしい。セールストークのお手本のようだ。
いつのまにか買うことになっている。
(中略)
マッチ売りの少女も「マッチを買ってください」じゃなくて「マッチはお好きですか?」と聞けばよかったのだ。
大好き!って人がいたらそれはそれでやばい。

ふりかえってみると、わたしはかなり林雄司さんのことばによわい。

posted by カルピス at 22:28 | Comment(0) | デイリーポータルZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月10日

やっと東京五輪がおわる

やっとオリンピックがおわり、テレビ番組の日常がもどりつつある。
オリンピックに反対で、サッカーだけをみていたわたしは、
ほかの競技が放映されると、サッカーの放映が
かんたんに変更となり、録画するのに苦労した。
世間のひとにとって、サッカーは ひとつの競技にすぎず、
さほど重要には位置づけされていないようだ。
新聞では、オリンピックの総括みたいな記事がおおい。
新型コロナウイルスの感染がひろまり、とまらなくなっているのに、
五輪と感染拡大は関係ないと菅首相はいう。
客観的事実を自分の主観によってみとめないのだから、
このひとになにをいってもだめなのがよくわかった。
五輪がはじまるまえは、
「国民の命と健康を守っていく。これが開催の前提条件」
といっていたのに、ズルズルと「前提条件」がさがり、
東京の感染者が5000人以上になっても
競技の中止にはならなかったし(あたりまえだ)、
できれば観客をいれて試合しようと さいごまでねらっていた。
いざオリンピックがはじまれば、国民はそっちに夢中になる、と
ひとをばかにしたような発言も 記憶にあたらしい。
選手たちの健闘は、それだけをとればすばらしいけど、
だからといって五輪開催の免罪符となるわけではない。
「それはそれ、これはこれ」の
典型的な例が今回のオリンピックだった。
感染は感染であり、選手の活躍は、またべつのはなしだ。

英エコノミスト誌は
人類がパンデミックを克服した象徴としてではなく、パンデミックのせいでいかに奇妙な暮らしになったかを示す例として記憶されそうだ
とほうじたという。
やるときまったら、とちゅうでひきかえせない日本。
日本のわるい部分ばかりが目につき、
政府・関係機関への不信感がました五輪開催だった。

posted by カルピス at 21:10 | Comment(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年08月09日

台風9号の影響をうけて、60歳男性がどんな8冊をえらんだか

本屋さんで本を8冊かった。合計で1万円をすこしこえる。
『本の雑誌』には、作家に3万円をわたし、
すきな本をかってもらう企画がある。
依頼された作家は、どのひとも、
ありえないしあわせをかたるのが定番だ。
いちどわたしもこれをやってみたいとおもっており、
きょうは ほしい本がいくつもみつかったことから、
ちょっとたかくなっても まあいいか、とレジへもっていく。
このごろは、なにか かいものをするときに、
「あと何年生きられるかわからないし」と、
禁欲より体験に価値をおき、財布のひもをゆるめがちだ。
3万円の本えらびは、あんがいたいしたことないかもしれない。

もっとも、ケチで貧乏なわたしは、
ふだんなら財布のなかみを心配しながら本をえらぶ。
きょう8冊かったのは、山陰にやってきた台風9号が、
わたしの精神になにがしかの影響をあたえたのだろう。
60歳の男性が、どんな本をえらんだのか、
ひとつのデーターとして記録しておく。

・『挑発する少女小説』(斎藤美奈子・河出新書)
デビュー作の『妊娠小説』をよんで以来、
斎藤美奈子さんの本は無条件でかっている。

・『チョンチンマンションのボスは知っている』
(小川さやか・春秋社)
まえからよみたかった本。税こみ2200円にビビって
きょうまで手がでなかった。かえたのは冒頭にかいたとおり、
台風9号のおかげだ。

・『ドストエフスキー 黒い言葉』(亀山郁夫・集英社新書)
NHKラジオ番組「カルチャーラジオ」に亀山さんが出演されており、
ドストエフスキーについてはなされている。
亀山さんは『カラマーゾフの兄弟』を
スルスルっとよませてくれたすぐれた研究者であり、
わたしとしては、ちょっと背のびをして 本書に手をだした。

・『生物はなぜ死ぬのか』(小林武彦・講談社現代新書)
朝日新聞の書評でとりあげられていた。

・『藤井聡太論』(谷川浩司・講談社+α新書)
朝日新聞で、谷川さんが自作についてかたっていた。
一流棋士でなければかけない藤井聡太論がたのしみ。

・『すべてはノートからはじまる』(倉下忠憲・星海社)
倉下さんの本はたいてい目をとおしている。
メモではなく、ノートをとりあげたのはなぜだろう。
もっとも、ノートといっても、紙のノートばかりではなく、
デジタルをふくめた ひろい意味での記録を意味するようだ。

・『湖の男』(アーナルデュル=インドリダソン・創元推理文庫)
先日よんだレイフ=GW=ペーションの本がおもしろかったので、
北欧ミステリーをつづけてよみたくなった。
ペーションのミステリーには、独特の味わいがある。
訳者の久山葉子さんと わたしとの相性もいいのかもしれない。
残念ながら、あたらしいペーションの翻訳本は発売されておらず、
おなじスウェーデンの作家として 本書に期待している。

・『手/ヴァランダーの世界』(ヘニング=マンケル・創元推理文庫)
おなじく北欧ミステリーの一冊としてえらぶ。

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2021年08月08日

高野秀行さんの「コロナ感染の歩き方 その2」は、用意する荷物のリストつき

高野秀行さんの「コロナ感染の歩き方 その2」は
宿泊療養から退所まで。
「必須持ち物リスト付き」なので、やくにたちそうだ。
https://note.com/henkyochannel/n/n2d8dd7490387
宿泊さきになにをもっていけばいいか、
こればっかりは、体験したひとでないとわからない。
シーツやタオルをかえてくれないのはしらなかった。
たくさんのタオルときがえをもっていきたい。

わたしがいちばん気になるのはネット環境だけど、
高野さんはアパホテルにとまったので、
無線LANがおそらくつかえたのだろう。
ネット環境がととのっていなければ、ポケットルータを用意したい。
食事のとりかたも、病気をはやくなおすために大切となる。
元気がでてきたら、嗜好品もほしくなるだろう。
高野さんはコップがあったほうがいいとすすめている。
ほかにも、食器やプラスチック製のナイフも便利だったそうだ。
提供されるお弁当は、とくにわるくはないものの、
食欲をそそるメニューともいえないので、
チーズやうめぼし、納豆なども自分で用意したら、
ゆたかな食生活をおくれそうだ。
高野さんは、退院まえにドリップ式のコーヒーを
さしいれしてもらっている。
ただ、さしいれはいろいろ規則がうるさいようで、
それよりも、自分でもちこんだほうがかんたんだ。
ホテルにはいるまえに、荷物をチェックされるわけではないので、
薬やコーヒーだけでなく、お酒だってもっていけば
たいくつな夜をしのげそうだ。
 ちなみに、ホテルに入るとき持ち物のチェックは何もない。差し入れには強い制約があるので、入所時に自分が必要だと思うものを極力持っていった方がいい。

病状が深刻で、とてもお酒どころではないかもしれないし、
あんがいげんきにすごせ、たいくつなので
すこしお酒を、というひともいるだろう。
お酒がほしい、というのは、げんきになった証拠ともいえる。

インフルエンザにかかったとき、
わたしはポカリスエットとアイスクリームがほしくなる。
ねこんでいるあいだ、お酒はとてものめないので、
お酒がほしいかどうかは、体調をよくあらわしている。
あれやこれやで、ものすごい荷物になりそうだけど、
気力をかきあつめて ほしいものをカバンにつめこみたい。
時間があっても、テレビや映画はみる気になれない。
わたしは梅棹忠夫さんの探検記がよみたくなるので、
もし入所することになればリストにくわえたい。

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